女優・戸田菜穂「子育て中だけど、いますごく仕事したい!

©株式会社光文社

46年前の沖縄返還の裏側で、大きな役割を果たした外交官・千葉一夫。アメリカからの理不尽な要求に臆せず、真っ向から交渉をした彼の姿を描いた映画『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』が6月30日に公開される。

「日本人のために、沖縄のために、自分の人生をかけて信念を持ち戦い続けた千葉さんの姿を見て、何かを感じてほしいです」

こう語るのは、千葉を支え続けた妻・惠子役を務めた、女優の戸田菜穂(44)。

「アメリカとの交渉は現在進行形の話ですので、たくさんの人に見ていただき、問題意識を持ってもらいたいなと思いました」(戸田・以下同)

時に難しい局面に立たされ弱気になる千葉を後押しする惠子は、国際感覚にあふれた知的な人物だ。

「芯が強く優しさがあってポジティブ。私は惠子さんほどの芯の強さはないけれど、共感はしました。夫を叱りつつも、いちばんそばでしっかり支え、励まし続けた方なのかなと」

千葉演じる井浦新とは意外にも本作が初共演だという。

「初めてお会いする方でしたので、どういう方なんだろう? と思ったけれど、井浦さんも私も子どもが2人いるので『お子さん何歳ですか?』とかそういう話を。いろんな質問にすっごく丁寧に答えてくださる優しい方でした」

プライベートでは’10年に結婚し2児の母でもある戸田。「今、すごく仕事をしたい感じで(笑)」と話す。子育てが一段落したから? と聞くと。

「一段落は全然していないけど、上の子が小学1年生になったこともあるし、自分もいろんな年代の役ができる年齢になったので、機は熟したぞ、みたいな感じがして。挑戦するなら今だ、みたいな。ときどき私、舵を切るんです。16歳でオーディションを受けるときも結婚するときも、今だ、という。振り返ると、その決断は間違いではなかったなと思っているので」

久世光彦監督や相米慎二監督をはじめ、多くの巨匠たちのもとで女優経験を積んできた。

「そういう厳しい監督さんと組んで、何か1つの役を集中してやってみたい気持ちはあります。(そういった願望を)口にするのは大事かなと思って、最近、声に出すようにしています。お母さんをやりながら働いている人たちはみんな大変、へとへとだと思いますが、私も頑張ろうって思っています」

その語り口はとても明るく、晴れ晴れしい。本作で演じた惠子さんに通じる力強さだった。