鉛・クロムフリーさび止め塗装C形鋼、アイ・テックが製造販売開始

需要拡大、月産300~500トン

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 アイ・テックは首都圏の主要拠点である東京支店・工場(千葉県富津市)で、鉛・クロムフリーのさび止め塗料を使った軽量C形鋼(リップ溝形鋼)の自社製造と販売に乗り出した。既存の冷間ロール成形機を活用し、専用の塗装ラインを工場内に新たに設置。胴縁加工向けを中心に月間300~500トンを生産するほか、ほぼ同量を在庫する。

 新製品は鉛やクロムを添加しないJIS規格の水性塗料(K5674、神東塗料製)で被膜塗装したC形鋼。製造サイズは板厚1・6~3・2ミリ×高さ60~150ミリ×辺30~50ミリ、長さは1メートル間隔で6~12メートル。色は赤とグレーの2種類。

 K5674は従来の一般さび止め塗料(K5621)と異なり、重金属の鉛やクロムの含有量が基準値以下なので環境性能に優れる点が特長。さび止め効果も24カ月と8倍長く、公共施設を中心に設計段階で指定される事例が増えている。

 東京工場では開設1年後の2008年からC形鋼の製造を開始。月間1500トンを生産し、うち99%を塗装して出荷しているが、このうち300~500トンをK5671の新塗装ラインに振り向ける。

 新塗装ラインは東海産機製(名古屋市)。2年前から計画し、今年4月に設置工事を開始。試運転を経て2日から本格稼働した。

 同ラインでは黒皮のC形鋼を洗浄し、前面と後面でそれぞれ塗装吹き付けと140度の熱間乾燥を施し、最後に塗料定着のため30度まで冷却して仕上げ、30~40本単位で結束する。全工程を自動化しており、塗装時間は約30分。

 同支店の在庫量は300~500トン。サイズは出庫量の6割を占める2・3×100×50と、3割に相当する3・2×100×50ミリ、2・3×75×45ミリの計3種。一部は塗装せずに黒皮のままで在庫する。

 円谷哲支店長は「今は大型倉庫向けで一度に100~200トン単位で受注するなど、設計段階でK5674塗装品が織り込まれる事例が増えている」とニーズの高さを強調。「将来的には相馬支店(福島県)や北陸支店(富山県)でも在庫するなど拡販に努めたい」と話している。