NBCアナが被爆体験朗読 諫早・有喜中でキャラバン 「伝えて 忘れないことが使命」

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 文学を通して平和の尊さを語り継いでいるNBC長崎放送の平和文学朗読キャラバンが4日、長崎県諫早市有喜町の市立有喜中(松嶋吉秀校長)で行われた。全校生徒91人がプロの声に静かに耳を傾けた。
 キャラバンは被爆60年の2005年から始まり、昨年までに長崎、佐賀両県の100団体、1万3901人が聴講。今年も同社アナウンサーが2人1組になり、7月中旬まで本県の7カ所を回る。
 101回目となった有喜中では、長崎原爆で背中などに大やけどを負った故谷口稜曄(すみてる)さんの体験を基にした紙芝居「赤い背中」を早田紀子アナウンサーが朗読。「(被爆後)1年9カ月、うつぶせのまま、どんな思いで過ごしたのか想像してください」と語り掛けた。
 大倉聡アナウンサーは、長崎市立桜馬場中生が故吉田勝二さんの体験を聞き取って作った絵本「私たちが伝える被爆体験」(07年)を朗読。顔の右半分をやけどした吉田さんが偏見を乗り越え、戦争の恐ろしさを伝えた生涯を紹介。「伝えて、忘れないということが私たちの使命」と話した。
 田中志織さん(15)=3年=は「両親も戦争を知らない世代。当たり前の生活に感謝したい」、濱口藍里さん(14)=同=は「原爆被害の大きさを知り、平和の大切さを学べた」と話した。

故吉田勝二さんの体験を基にした絵本を朗読する大倉アナウンサー(右)=諫早市立有喜中