日鉄住金物産、プレス工業の大株主に 出資比率4.3%に上昇、いすゞに次ぐ実質2位

 日鉄住金物産が大手自動車部品メーカーのプレス工業(本社・川崎市)へ議決権ベースで4・3%出資する大株主に浮上したことが分かった。

 日鉄住金物産が公表した有価証券報告書によると、3月末時点で同社が保有するプレス工業の株式は472万株(約30億円相当)となり、前年度の130万株から増加した。

 日鉄住金物産のプレス工業への出資比率は4・3%へ上昇し、名簿上は第6位株主に。金融機関を除くと、9・35%出資するいすゞ自動車に次ぐ実質的な第2位株主となる。

 株式買い増しについて日鉄住金物産は「関係強化のため」と説明。プレス工業も「情報交換など関係を強化していく狙い」としている。

 プレス工業はトラックの足回り部品であるアクスルやフレーム、建機の運転席に当たる部品のキャビンなどを生産し、国内外で多くの生産拠点を展開。使用する鋼材は旧新日本製鉄と旧住友金属工業が中心で、調達ソースは今の新日鉄住金がほぼ大半を占めている。18年3月期業績は売上高が2121億1900万円、経常利益が114億3700万円、純利益が58億4200万円で、売上高と経常益は過去最高だった。

© 株式会社鉄鋼新聞社