開発者が明かす、透明なクラフトビールをつくった理由。

透明なドリンクがじわじわと増えている中、先日 "透明なクラフトビール" が登場し世間をざわつかせました。 その名も『クリアクラフト』。アサヒビール株式会社(以下、アサヒビール)から、2018年6月25日(月)〜8月末までの期間限定かつ数量限定でアサヒグループの直営店舗にて販売されています。

販売から約1週間経ち、全店舗で完売してしまうほどの人気っぷり! 編集部メンバーも発売初日にお店へ走ったほどです。一体なぜ透明なビール類をつくったのか、今後はどのような展開を考えているのか、開発者から話を聞きました。

「8年前から開発を進めていた」

実はこの商品、ここ最近の透明ブームに乗っかって急遽開発されたものではありません。 「少し重い」「満腹感がある」「何杯も飲み続けるのはきつい」などのビールへのイメージに対し、 " 究極にすっきりとしたおいしいビール類が作りたい。"  という強い思いをきっかけに、8年前に商品開発に着手したそうです。

「三度の飯よりビールが好き!という思いで入社して、ビールをたくさん飲んでいたら、あれ、ちょっと重いな…と思うようになって、この商品をつくろうと決めたんです」 と笑顔で話すのは、研究開発本部・開発プロジェクト部の西山雅子さん。この『クリアクラフト』の開発を担当した張本人です。

試作を繰り返すもお蔵入り

西山さんによると、開発段階の調査で「無色透明」=「すっきり」のイメージを連想させることが判明。これをきっかけに透明なビール類の開発が本格的にスタートしました。 100回以上の試作を繰り返し、液色を透明にするところまでは成功しましたが、不快な香りが残ってしまい、泣く泣くお蔵入りになってしまったとのこと。 その後も何度か開発アイテムとして浮上しましたが、商品化するレベルには至らなかったそうです。

ビールのネガティブなイメージを克服

そして2017年11月、小規模な設備を使って革新的なビールをつくるためのプロジェクトが立ち上がり、再び開発がスタート。

「少し重い」「満腹感」のネガティブなイメージを克服するために、試行錯誤を繰り返しながら『クリアクラフト』の開発に至ったのです。

ブラッシュアップも計画中

6月から7月にかけて、期間限定・数量限定でアサヒグループの直営店舗にて販売される『クリアクラフト』。皆さんもう味わいましたか? 

飲んでみると苦味が控えめで全体的に甘い印象。爽快感はありますが、甘みの存在感が強く「ビール」と思って飲むと戸惑うかもしれません。 実際に飲んだ方からは「クリアで飲みやすい!」「新鮮で良い」「味がさっぱりすぎ」「もっとビール感が欲しい」など、様々な声が上がっているようです。 アサヒビールは、今回の『クリアクラフト』をテストマーケティングの一環と捉え、発売後のアンケートなどを通して、飲み手の声を生かした商品へブラッシュアップする予定とのこと。 「甘みはもう少し控えめにしようと考えています。みなさんの声をもとに、ブラッシュアップしていきます!」と意気込む西山さん。今後、どのように味が変わっていくのか引き続き注目が集まります!

クリアクラフト

〇販売期間:2018年6月25日(月)〜8月末 〇品目:発泡酒 〇販売価格:500円(税込)/1杯 ※テスト販売する直営店舗での価格 〇アルコール度数:5% 〇販売数量 1回目:6月25日 約3,000杯 2回目:7月下旬  約3,000杯 3回目:8月下旬  約3,000杯 約9,000杯 ※なくなり次第終了 〇販売店舗:直営4店舗 BEER&SPICE SUPER “DRY”KITTE丸の内店/スーパードライ新宿/TOKYO隅田川ブルーイング/BW STATION

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