原発への対策「切迫感なかった」

津波試算の東電社員

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 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された旧経営陣3人の第19回公判が6日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれ、東電で津波の試算を担当する「土木調査グループ」の主任だった社員が証人出廷し、試算結果が出た2008年当時、「対策はすぐやる必要はないと思った。切迫感はなかった」と証言した。

 この社員の証人尋問は2回目。国は02年、福島県を含む太平洋岸に大津波の危険があるとした長期評価を公表。土木調査グループは08年6月、この評価を取り入れ、最大15.7メートルの高さの津波が襲来するとの試算をまとめ、被告の武藤栄元副社長に報告した。