”混セ”生む各球団の不思議な関係性…広島が苦手な中日を巨人が大得意?

阪神・金本監督、広島・緒方監督、ヤクルト・小川監督(左から)【写真:荒川祐史】

巨人はDeNAを苦手としており、DeNAは阪神と相性が悪い

 史上稀に見る混戦となっている今シーズンのプロ野球。セ・リーグは広島が2位の阪神に7ゲーム差をつけて、首位を走っている。2位以下は大混戦。5日の試合が終わった段階で、2位から5位までが0.5ゲーム刻み、5位の巨人と最下位の中日の差が2ゲーム。2位の阪神から最下位の中日までが3.5ゲームと、2位以下がひしめき合っている。

 広島が抜け出して独走態勢を築きつつあるセ・リーグだが、各球団の対戦成績を見ると、今季は少し不思議な相関関係が起こっている。それぞれが得意、不得意のチームがバラバラとなっており、混セの1つの要因となっていると言える。

 広島は、5球団のうち4球団に勝ち越しており、首位を走っているのも頷ける。ただ、意外なのは、広島が唯一負け越しているのが最下位の中日。2位の阪神には8勝3敗、3位ヤクルトとは9勝3敗、5位巨人には8勝2敗と圧倒的な強さを見せているにも関わらず、中日とは5勝7敗となっている。

 その最下位の中日だが、勝ち越しているのは広島と6勝4敗のヤクルトだけ。阪神、DeNAには黒星が先行しており、巨人には3勝8敗と大きく負け越して苦手としている。

 だが、巨人は広島、そしてDeNAに負け越しており、DeNAとは4勝9敗と大きく黒星が先行。

 巨人を得意としているDeNAは広島、ヤクルト、そして阪神に負け越し。阪神は広島に大きく負け越し、巨人にも黒星が先行している。

 3位ヤクルトは交流戦でパ・リーグ球団から白星を稼いで順位を上げたため、セ・リーグで勝ち越しているのはDeNAのみ。残り4球団には負け越しており、広島は3勝9敗と大の苦手だ。

 交流戦で白星を稼いだヤクルトを除くと、セ・リーグの勢力関係は“五すくみ”の関係性と言えなくもない。これほどまでにハッキリと各球団に得意、苦手が浮かび上がることも珍しい。大混セ、苦手を克服した球団が団子状態から抜け出すことになるかもしれない。

(Full-Count編集部)

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