熊本で“球宴”夢のよう 子どもの人気はパ優勢!? 14日に藤崎台でオールスター

オールスター戦を前に、セ・リーグ派(右)とパ・リーグ派に分かれた託麻フェニックスの小学生たち=県民総合運動公園

 <こちら編集局増刊号> プロ野球のオールスター戦が14日に藤崎台県営野球場(リブワーク藤崎台球場)でありますね。一流選手たちが熊本を舞台に、すごい打撃やファインプレーを見せてくれるかと思うとワクワクします。試合前のホームランダービーも楽しみです。(氷川町、元会社員・女、67)=5月23日掲載

 プロ野球の公式戦もめったにないのに、人気選手が集うオールスター戦が熊本であるなんて-。日本野球機構とプロ野球12球団は、熊本地震の復興支援として「マイナビオールスターゲーム2018」の第2戦を14日午後6時半から、熊本市中央区のリブワーク藤崎台球場で開く。県内の野球ファンは、どう受け止めているのだろうか。

 編集局に電話をかけてきた西村美代子さん(67)は「父の影響で幼い頃から野球が好き」と言い、「熊本で“球宴”があるなんて夢のよう」と喜ぶ。記憶に残る試合は、阪神の江夏豊投手が9者連続で三振を奪った1971年の第1戦。それから、PL学園高出身の「KKコンビ」で、巨人の桑田真澄投手と西武の清原和博選手が初対決した87年の第3戦を挙げた。

 セ、パ両リーグの選抜チームが競うオールスター戦の歴史をひもとくと、第1回大会は戦後間もない51年。最優秀選手は熊本工高出身の川上哲治選手(巨人)で、賞品は自転車とようかんだったという。東日本大震災の復興支援として、2011~13年には被災地で球宴を開いている。

 「地震からの復興途上にある熊本に、夢のイベントが来てくれるのは本当にうれしい」。そう声を弾ませるのは、ソフトバンクの熱烈ファンとして知られるタレントの大田黒浩一さん(60)。オールスター戦が06年に宮崎市で開催された際、チケットを購入できたが、天気が悪かったため翌朝の仕事を考えて観戦を断念した思い出があるという。柳田悠岐選手らソフトバンクの選手の名前を挙げ、「ホークスの球宴になりますバイ」。

 被災地支援の一環として、今回は県内の野球少年ら約3300人が招待される。熊本市の託麻フェニックスの選手たちは「すっごく楽しみ」と笑顔いっぱい。応援したいリーグはセが11人、パが18人とパが優勢。かつては「人気のセ、実力のパ」と言われたものだが、様変わりしたようだ。1番人気はソフトバンクで、広島、西武、巨人と続いた。「豪快なホームランが見たい!」と、個人ではソフトバンクの柳田選手やDeNAの筒香嘉智選手の名前が挙がった。

 抽選販売の観戦チケットの入手は困難を極めており、同チームの保護者らは「外れた」と嘆いていた。リブワーク藤崎台の公式戦開催時などの収容人数は約1万5千人。県内での野球スタジアム建設を切望する元九州東海大野球部監督の太田紘一さん(74)は「藤崎台より大きな球場があったら、もっと多くの人が観戦できるのに…」と残念がる。

 スタンドで観戦できない人のために、県などは13日の第1戦(京セラドーム大阪)、14日の第2戦を生中継するパブリックビューイング(PV)を、球場に近い熊本城二の丸広場で行う。場内アナウンスや歓声も聞こえてきて、雰囲気を味わえるに違いない。

 スター選手たちはその夜、県民にどんな夢を見せてくれるのだろう。

●支援に感謝し、しっかり報道

 プロ野球のオールスター戦が熊本であると聞いた時は、大勢の報道陣を想像して「取材が大変そう」と不安が先に立ちました。でも、子どもたちが楽しみにしている様子を見て、こちらの気分も上がってきました。バスケットボール男子Bリーグのオールスター戦も1月、復興支援として熊本で開催されました。選手や主催団体の「スポーツで被災地を支えたい」との思いに感謝し、観戦できない人たちのためにも、しっかり報道します。(運動部・中村美弥子)

(2018年7月6日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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