【旧大口病院中毒死】容疑者、取材には関与否定

 「(事件について知っていることは)何もない」。殺人容疑で逮捕された久保木愛弓容疑者(31)は事件直後、神奈川新聞社の取材に対し、関与を繰り返し否定していた。

 久保木容疑者は横浜市鶴見区の自宅アパートを出て当時勤務していた旧大口病院に向かう際、取材に応じた。

 「事件を知った時はすごくショックで信じられなかった。ずっと頑張って仕事をしてきて、患者さんにもご家族にも申し訳ない。働いている立場としても、すごくつらい」。大きなマスクを着け、終始うつむき加減。時折声を震わせながらか細い声で質問に答え、足早に歩を進めた。

 手口や現場の状況などから、内部の事情に詳しい人物の関与が当初から疑われたが、「職場に目立ったトラブルはない。(スタッフ同士が)信頼し合っている」「(スタッフの潔白を)信じたい。みんな患者さんに温かく接していた」と病院関係者の関与を疑問視。「自身は関与していないのか」と問われると「はい」と言い切り、「一刻も早く犯人を逮捕してほしいという気持ちでいっぱいです」と話した。

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