ロシア・ワールドカップも残すところ4試合となり、佳境を迎えている。
ここでは、『sportskeeda』による「今大会でブレイクした5人のスター」を見てみよう。
アンテ・レビッチ(クロアチア代表FW)
彼は2度目のワールドカップ出場となるが、4年前よりもはるかに大会をエンジョイしているのは間違いない。
スピード豊かなウィンガーは、クロアチアが失意に終わったブラジル大会ではわずか44分しかプレーせず。しかも、メキシコ戦では途中出場から退場に…。
だが、ズラトコ・ダリッチ監督によって代表に呼び戻されると、今大会で眩いばかりの輝きを放っている。サイドでの素晴らしいワークレート、情熱、スムースな決断力。
アルゼンチン戦ではGKウィリー・カバジェロの仰天ミスもあったが、あのアクロバティックボレー弾がチームを3-0の快勝に導いた。
クロアチアの勝ち上がりにおいて決定的な存在になるだろう。
フアン・キンテーロ(コロンビア代表MF)
ロシアでの彼にはコロンビア代表を背負って立てることを証明するという狙いがあった。
2014年大会ではハメス・ロドリゲスの陰に隠れてしまったキンテーロ。この4年はポルトからのレンタル暮らしに明け暮れた。
だが、この小柄なプレーメイカーはグループステージで素晴らしいプレーを披露し、全ての疑念を一蹴してみせた。ポルトにその能力を見せつけた形だ。
25歳になったレフティはついに世界の舞台で“爪痕”を残し、自らの価値を証明してみせた。
ヴィクトル・クローソン(スウェーデン代表MF)
ズラタン・イブラヒモヴィッチ抜きで戦った今大会のスウェーデン。強固なチームワークはエゴイストなスーパースターより価値があることを証明してみせた。
これまで注目されていなかったクローソンを含め、チームには印象的なパフォーマーたちもいる。
彼は相手の左サイドで本物の脅威となり、スウェーデンにとって価値ある攻撃力になれることを証明した。
厄介な右足を持つ26歳のMFはカットインして対戦相手に問題を生み出すのを好む。
ロシアのクラスノダールで素晴らしいシーズンを送ったクローソンは、慣れ親しんだ地で輝きを放った。
韓国戦でのPK獲得、2つのアシスト。スウェーデンで最もクリエイティブなエミル・フォシュベリに匹敵する存在になった。
クローソンはスウェーデンにおける驚きの発見であり、スキルとここ一番の強さを持ったダイナミックな力になっている。
バンジャマン・パヴァール(フランス代表DF)
フランス代表の右サイドバックとして起用される22歳のパヴァール。
23人の代表メンバーのなかで最も無名と言える存在だけに、当初その選出には多くの疑問が寄せられた。
だが、怪我を抱えたジブリル・シディベに代わって先発起用されると、ディディエ・デシャン監督からの期待を上回るパフォーマンスを披露。
アルゼンチン戦では驚愕のスーパーゴールまで決めた。アーセナルなどへの栄転も噂されているが、果たして…。
乾 貴士(日本代表MF)
ベティスは今夏最高のバーゲンを確保したように見える。乾がロシアで輝きを放つ数週間前にフリートランスファーで彼を獲得したのだ。
今回特集した5人のなかでは、断トツの最年長だ。
30歳の彼はグループステージ2試合で素晴らしいパフォーマンスを見せると、ベルギー戦ではセンセーショナルなプレーを披露。ワールドカップでインパクトを残すのに遅過ぎるということはないことを証明してみせた。
実際にトラップ技術、絶妙なパステクニック、そして22メートルのパワフル弾でベルギーを震撼させ、日本を準々決勝進出まであと一歩にまで導いた。
日本は勝ち進めなかったが、乾は素晴らしい大会を過ごした。リーガでのシーズンもエンジョイするだろう。
乾はワールドカップでその能力を世界に証明した。スペインでも止めるのは難しいはずだ。