ロイヤルズが16歳の日本人右腕・結城海斗とマイナー契約

球団史に新たな1ページが刻まれた―――ロイヤルズは16歳の日本人右腕である結城海斗とマイナー契約を結んだと発表した。大阪の河南リトルシニアに所属し、チームを全国大会にも導いた投手は日本の高校野球ではなく、メジャーリーグに活躍の場を求めた。これでメジャー球団と契約した日本人選手では史上最年少となる。

身長188センチの結城は「ダルビッシュ2世」と称されており、最速144キロの直球をはじめスライダーやカーブ、スプリットなど球種も多彩な投手だ。河南リトルシニアで全米選手権に日本代表の一員として参加しており、国際大会も経験している。今回のロイヤルズ入団は国際スカウトを務める大屋博行氏が河南リトルシニアでコーチをしていることが縁となったという。日本時間7月8日に大阪で記者会見が行われ、結城は「甲子園を目指すことも考えましたが、アメリカで野球をしたいという気持ちが強くなりました」とコメントしている。

ロイヤルズ副社長兼GM補佐を務めるレネ・フランシスコ氏は「我々のチームに結城が加わることにとても興奮しているよ。来年、試合に出場することを楽しみにしている」と話している。日本人選手最年少入団となった結城は今後、球団の育成プログラムに参加しながら来年以降、マイナーリーグの試合を通じて実践経験を積んでいくという。これまでメジャーの球団に入団する日本人選手は主にプロ野球で実績を残した選手達だったが、今回の結城の入団を受けて日本人選手のキャリア形成において新たな選択肢が提示されたことになる。結城本人は5、6年でのメジャー昇格を目標にしており、果たしていつ彼がメジャーのマウンドに立つのか注目が集まる。

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