自社養殖ウナギ〝初出荷〟 諫早・緒里商店 「食文化残したい」

 「諫早生まれ、諫早育ち」のニホンウナギ養殖に挑んでいる長崎県諫早市黒崎町の卸販売、料理店「緒里商店」(緒里正文代表)で、約2年育てたウナギを初めて養殖池から上げ、本格的な自社養殖へ一歩を踏み出した。“初出荷”分はかば焼きにし、関係者に振る舞った。
 同店は、ニホンウナギの稚魚シラスウナギの漁獲量減少や将来的な国際取引規制を危惧し、諫早近海で取れたシラスウナギを自社で養殖。水温管理やえさなど独自の手法を研究し、安定的に提供できる技術確立を目指している。
 初めて池上げしたウナギは約90キロ。養殖池(プール)で育て、体長40~50センチまでに成長。妻みゆきさんは「多くの失敗もあったけど、これから育てていけるという希望が湧いてきた」と笑顔を見せた。
 5日早朝、みゆきさんと長男潤一さんが1匹ずつ背に包丁を入れ、腹を開いて背骨を外した後、正文さんが丁寧に洗い流した。水でぬめりなどを落とした後、素焼きを経て、炭火でかば焼きに。
 同店特有のふっくらとした身とカリッと焼いた皮で、試食した関係者は「さっぱりした味」「くせがすくなく食べやすい」と感想。潤一さんは「体長は通常より1割程度、小さめだが、諫早でウナギを食べる文化を残し、地域を活気づけたいという夢への第一歩」と話す。

初めて池上げした自社養殖のニホンウナギをさばく(左から)潤一さん、みゆきさん=諫早市内

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