『Sportskeeda』は6日、「ロシア大会が歴史上最高のワールドカップである5つの理由」という記事を掲載した。
今月15日に決勝が行われる予定となっているロシアW杯。これまでになく多くの得点が入り、ジャイアントキリングも見られる大会となっている。
この大会が歴史上最高のワールドカップであるといえる5つの理由とは?
VARの初採用
1大会でペナルティキック18回。これがワールドカップの歴史上最多記録だったが、今回はグループステージだけでそれが破られた。
ベスト16が終わった段階で28回。そのうち10回がVARの審査を経て与えられたものだった。
VARが導入されたことにより、シャツを引っ張ったり肘を当てたり、ボックスの中で目立たずにやられていた闘争がPKに繋がることになった。
そしてVARは、PKを取り消すためにも使われた。ブラジルとコスタリカの試合では、ネイマールが奪ったPKが撤回された。
またレッドカードやオフサイドの判定においてもレビューが行われており、今大会はより正しい判定に近づくためのマイルストーンになった。
試合終了間際のドラマが多い
56試合を終えた時点で146ゴールが生まれ、参加した32チーム全てが最低1回はネットを揺らした。
そして、その15.75%にあたる23ゴールが後半終了間際に決まったもの。その中で9ゴールが決勝点であった。
さらに、これらのゴールがグループステージの最終順位にも影響を与え、決勝トーナメント進出の成否も決めた。
ベスト16ではベルギーが日本相手に2点のビハインドをひっくり返すプレーを見せた。この試合は間違いなくW杯で最高のものだった。
また、日本はグループGでもドラマを作った。一生使われない可能性も高かったフェアプレーポイントルールでセネガルを破った。歴史上初めて「イエローカードの数で勝利したチーム」となったのだ。
結果が予測不能
このところはずっとドイツ、フランス、ブラジル、スペインが優勝候補で、ポルトガル、アルゼンチン、ベルギー、イングランドあたりが大穴だった。
しかし今回のワールドカップはとにかくサプライズが詰め込まれている。
ドイツは簡単にしか見えないグループで敗れ、前回王者でありながら最下位で敗退することになった。
スペインは大会直前にフレン・ロペテギ監督がレアル・マドリーと契約すたことで解任され、ホスト国のロシアに屈した。
ベルギーと日本の試合は一方的になるかと思われたが、大会で最もエキサイティングな90分になった。
決勝へのルート
グループステージでのサプライズは、決勝トーナメントのシナリオをも面白くしている。
片方の山に多くの強豪が集まり、ウルグアイ、ポルトガル、フランス、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、ベルギー、そして日本。この8チームでワールドカップ10回のタイトルを持っている。
一方、スペイン、ロシア、クロアチア、デンマーク、スウェーデン、スイス、コロンビア、イングランドの山は2回だけだ。
そしてベスト4にまで試合が進んだ結果、決勝を戦う可能性があるのはクロアチア、イングランド、ベルギー、フランスだ。
このうちクロアチアとベルギーはまだ優勝したことがない。初の栄冠に輝くチームが現れるかもしれない。
とにかく拮抗している
このワールドカップがドラマと驚きに満ちている理由は、やはり試合が拮抗して行われたことだ。
56試合を終えた時点で、14試合は1-0、10試合は2-1。決勝トーナメントではフランス対アルゼンチン、ベルギー対日本がそれぞれ4-3、3-2で、合計26試合が1点差の試合だった。
ドローに終わった試合は11回。うち6試合が1-1。スコアレスドローは1回しかない。
実際、このワールドカップは37試合連続でスコアレスドローがないという記録的な大会になっている。
このワールドカップから何かを感じ取るとすれば、とにかく相手を軽く見ないことだ。