フォース・インディア代表「チームの早期売却の計画はないが、オファーがあれば検討する」

 フォース・インディアのオーナーであるビジェイ・マリヤは、近い将来にチームが売却される可能性はほとんどないと主張している。しかし、出資を行いたいという信頼できる買収のオファーがあれば、検討することを認めている。

 マリヤは最近になって役員の座を退いたが、それでもチームの大株主のひとりであり、今もチーム代表を務めている。

「もう何年もの間、チームの所有権についていろいろ書かれてきた」とマリヤは金曜のシルバーストンで報道陣に述べた。

「オーストリアGPで200戦目を迎えることができたことを誇りに思っている。私にとってチームを所有して以来の大きな節目となった。フォース・インディアのチーム内には、まさに私自身も含めて、チームを売ろうとしている者は誰ひとりとしていないことは確かだ」

「絶えず飛び交っている噂やメディアからの意見について、私が言えるすべてのことは、もし出資してくれるという信用できるオファーがあったら、第一に私が株主たちと議論することになるということだ」

「株主たちの意見を聞くことになるだろうし、あり得そうにないことだがチームの売却を望んだ場合に拒否できないようなオファーがあったら、まず最初に私が発表することになるだろう。それまでは、憶測は憶測でしかない」

 最近では米国インディカーのチームオーナーであるマイケル・アンドレッティと、チーム買収の話し合いがされているという噂がある。

 フォース・インディアは過去2シーズンにおいてコンストラクターズ選手権を4位でフィニッシュしている。しかし2018年シーズンの21戦中10戦を終えた時点では、チームのランキングは6位となっている。

「我々は望んでいた通りのベストスタートを切ることはできなかった」

「両方のマシンをポイント圏内に入れることができていない。我々は1周目に起きた4回のインシデントのうち3回に巻き込まれてしまい、そのことがコンストラクターズ選手権の順位に影響している」

「私はファクトリーのスタッフを全面的に信頼している。彼らは能力以上の仕事をするよう努力しており、そのことに私は大変感謝している」

「2018年にコンストラクターズ選手権で再び4位になれるだろうと、私は楽観的だ。我々はシルバーストンで小規模なアップデートをマシンに施しており、フリー走行1回目でその成果を見ることができた。私がレースに来ていようが、FIAの記者会見に出ていようが、どこで何をしているかなど関係なく、彼らは素晴らしい仕事をしているのだ」

 マリヤはチームの現在の状況のせいで、財源の豊富なチームにスタッフが引き抜かれるのを防ぐことが難しくなっていることを認めた。

「フォース・インディアのために喜んで働く、素晴らしい人々がいるチームだ。お金は重要なものであり、より多く稼ごうとするものだ。過去に他のチームが我々のスタッフを引き抜こうとしていたが、彼らはチームを離れなかった。なぜならここには給料以上のものがあるからだ」

「だが、もしチームを去ろうという者たちがいれば、私は彼らの後任として同じように優れた才能のスタッフを雇うための行動を起こさねばならないだろう」

 マリヤはまた、現在チームのドライバーラインアップをもう1シーズン継続したいと願っていると付け加えた。

「ドライバーたちは我々の環境に非常に満足している。彼らはメディアに対して何度かそのように話している。我々はチェコ(セルジオ・ペレス)とエステバン(・オコン)の両名に大変満足しているのだ」

「もちろん、もし彼らがチャンピオンチームのシートを獲得したら、彼らを止めるのは難しいだろう。だがそのようなチャンスが得られなかった場合、彼らが我々のところに残らない理由は見当たらない」

「我々は彼らに、中団グループの中で最高位になるチャンスを与えた。この2年でそのことを証明してきたし、今年も同様にそうなることを期待している」

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