バトンつないで 2018 第21代高校生平和大使【6】

 〈設問〉(1)平和や核問題について関心を持ったきっかけ(2)もしも自分が日本の首相なら、核兵器廃絶の実現に向けて、まず何に着手するか(3)「平和」と聞いて思い浮かぶ情景(4)古里の「おすすめ平和スポット」とその理由

◎二宮 沙紀(にのみや・さき)さん(16)=熊本高2年= 被爆者の話に心動く

 (1)発信力を磨こうと、昨年、高校生平和大使に応募。平和大使にはなれなかったが、長崎派遣の機会を得て、下平作江さんの講話を聞いた。「あなたたちが被爆者の生の声を聞く最後の世代。戦争の記憶が風化しないよう、後世の人に自分の言葉でしっかり思いを受け継いでほしい」という言葉に心を動かされ、平和についてもっと思いを深めたいと感じた(2)教育を改革し、子どもたちに平和の尊さを教える授業を普及させたい。例えば授業で、2014年にノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの話をすれば、子どもたちと年齢が近いので通じるものがあるのでは(3)核兵器におびえることなく、何げない毎日を、家族や友人たちと笑顔で過ごしている情景(4)「水前寺成趣園」。園内に神社があり、元日などは市民でにぎわう。神社と池、山が調和する日本庭園で、大好きな場所。

◎原 苑美(はら・そのみ)さん(17)=奈良高2年= 日韓の懸け橋になる

 (1)父親が韓国人ということもあり、幼い頃から日韓の懸け橋になりたいという思いで平和について考えていた。中学時代、フェアトレード活動や世界寺子屋運動など、世界に目を向け貧困や教育から平和を考える生徒会の活動に、生徒会長として取り組んだことも大きい(2)まず自分自身が核兵器の恐ろしさについて学ぶ必要があると思う。広島や長崎の他、核実験場など核の被害を受けた場所に出向き、たくさんの人に話を聞いて、自分なりの考えを持ちたい。次に、自分が学んだことを自分の言葉でより多くの人に訴えたい(3)国籍や年齢、性別に関係なく、たくさんの人が笑顔で会話したり、手をつないだりしている様子(4)奈良の文化財。個人的には法隆寺が好き。時代を超えて受け継がれ、壊されず残っていることを平和だと思うし、心安らぐひとときを過ごすことができる。

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