性暴力相談、未成年が3割 県の支援機関、開設3年で747件

性暴力被害者の電話相談に応じる「ゆあさいどくまもと」の相談員=熊本市

 性暴力の被害者を24時間体制で支援する「ゆあさいどくまもと」(熊本市)が、2015年6月の開設から3年が過ぎた。5月末までに寄せられた相談は延べ2223件。幅広い年代の男女が被害に遭う中、未成年者の相談は747件で33・6%を占めた。

 「ゆあさいど」は県がくまもと被害者支援センターに運営を委託。性暴力被害者の希望に応じて医療機関、警察などへの連絡・付き添いを行う。

 昨年度1年間の相談件数は延べ783件で、未成年者からは25・4%の199件。内訳は小学生以下41件、中学生52件、高校生55件-と、高校生以下が約2割を占めた。

 内閣府が昨年度実施した「男女間における暴力に関する調査」で「無理やり性交された経験がある」と答えた人の割合は男性1・5%、女性7・8%。そのうち男性の5割、女性の4割が「20歳未満で被害に遭った」と答えており、全国でも未成年の被害が目立つ。

 ゆあさいどの相談員、波口恵美子さん(63)は未成年への性暴力について「誤解が依然として根強い」と指摘する。「被害者は20代の女性が多い」「加害者は赤の他人で、不審者に気を付ければ被害を防げる」「抵抗すれば逃げられる」などだ。しかし、加害者は被害者の身近な人が多く、実父母や学校関係者、部活の指導者などによるものも目立つという。

 「小さな子どもの場合、自分がどんな目に遭っているか分からない。加害者は計画的で、言葉巧みに接触するため、抵抗すれば逃げられるというのも間違い」と波口さん。

 誤った思い込みのため、被害を受けた未成年者は「逃げ切れなかった私が悪い」と自分を責めてしまう。家族が「忘れなさい」「あなたが悪い」と、理解を示さないケースもあるという。

 波口さんは「性暴力について、事実に基づいた正しい理解を広めたい」と話している。(清島理紗)

    ◇      ◇    くまもと被害者支援センターは21日午後1時半~4時半、益城町のグランメッセ熊本で、ゆあさいど3周年記念講演会を開催。武蔵野大教授で精神科医の小西聖子さんが「子どもへの性暴力」と題して、被害の実態や大人がとるべき対応などを話す。定員250人で、事前に申し込む。無料。同センターTEL096(386)0337。

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