カネミ油症50年 油症検診始まる 五島・玉之浦を皮切りに 未認定女性「不安ずっとある」

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 カネミ油症患者の健康状態を調べる本年度の油症検診が10日、五島市玉之浦町を皮切りに始まった。未認定患者の認定診査を兼ねており、同町では認定患者69人、未認定患者13人の計82人が受診。11月ごろまでに12府県で実施する。
 油症検診は、全国油症治療研究班から委託を受けた県が毎年実施。未認定患者の検査結果は県油症対策委員会が診査し、最終的な認定可否を知事が通知する。県によると昨年度は、県内在住の未認定患者60人が受診したが、新たな認定は1人。被害者団体は、原因物質ダイオキシン類の血中濃度に主眼を置く現行基準では患者の子や孫など次世代の救済にもつながらないとして、見直しなどを求めている。
 ダイオキシン類は母体から胎盤や母乳を通じて子に移行するとの報告がある。両親は認定患者だが、自らは未認定の五島市の40代女性は二十数年ぶりに受診。「油症との関係は分からないが、皮膚のかゆみなどの異常は長く続いている。油症ではないかという不安はずっとある」と話した。
 県内の油症検診は、11日に同市奈留保健センター(同市奈留町)、8月23日に県西彼保健所(長崎市滑石1丁目)で実施。問い合わせは県生活衛生課(電095・895・2364)。

油症検診を受ける患者ら=五島市玉之浦町