建設推進実行委 全線フル 佐賀に要望へ 整備促進「共に議論を」

 九州新幹線長崎ルートの全線フル規格化を目指す本県の経済団体など14団体でつくる長崎新幹線建設推進実行委員会の三役会が10日、県庁であり、県議会九州新幹線西九州ルート整備特別委員会と合同で18、19両日をめどに、自民党本部や国土交通省などに要望活動をする方針を確認した。
 また、実行委の八江利春会長は12日に佐賀市幹部と面談で要望し、面会が難しいという佐賀県知事や同県議会議長宛てにも13日に要望書を届ける考えを示した。佐賀側への要望書では、国土交通省の試算に基づき「フル規格が西九州の発展に最も寄与する」と理解を求め「他の整備新幹線に遅れることなく西九州ルートの整備を促進するため共に議論を進めてほしい」と訴える。
 三役会には実行委幹部5人が出席。そのうち嬉野市、武雄市などの住民らでつくる「新幹線西九州ルートで肥前の殖産を実現する会」の小原健史会長は、全線フルを目指すこうした動きについて「JR九州幹部と意見交換した際に『感謝している』と言葉をもらった」と紹介した。県下市町議会新幹線推進連絡協議会の毎熊政直会長はミニ新幹線について「(在来線の)列車を動かしながら工事を合わせてやるのは難しい」と課題が大きいことを強調した。

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