ラグビー元日本代表、瀬下和夫氏が経営する建設会社が倒産

 瀬下建設工業(株)(TSR企業コード:220137536、法人番号:4410001001489、秋田市山王中島町10-26、設立昭和62年3月、資本金2億1850万円、瀬下和夫社長、従業員24名)は再度の資金ショートを起こし7月9日、行き詰まりを表面化した。
 負債総額は16億5400万円(平成29年12月期決算時点)。

 建築および土木工事を目的に設立。瀬下社長はラクビーの日本代表に選ばれた経歴があり、この人脈などを活かした営業を展開していた。
 秋田県のほか、関東方面など県外での工事も手掛け業容を拡大。ピークの平成27年12月期はマンションなどの大口工事もあり、完工高28億4251万円を計上していた。
 その後、一定の受注を確保し、29年12月期は約10億円の大口工事により完工高は22億4722万円をあげたが、利益は342万円にとどまっていた。また、関連会社への多額の貸付金の負担等から借入金への依存度は高かった。
 30年12月期に入り、相応の繰越工事を抱えるなど受注は堅調に推移していたが、従業員による事業外への資金流用が発覚したことなどもあり資金繰りに狂いが生じた。7月2日には事務所に「事業一時停止のお知らせ」の貼り紙を出し、その後の動向が注目されていた。

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