災害に負けず、漁船にイルミ点灯

7月12日からの本番を前に、停泊する漁船に試験的にともされたイルミネーション=7月10日夜、福井県越前町厨の越前漁港

 西日本豪雨の影響に苦しむ仲間たちに元気を提供しようと、福井県越前町越前地区の住民有志が7月12日から4日間、同町の越前漁港に停泊する漁船にイルミネーションを点灯する。14日には恒例の花火大会もあり、災害に負けず夏本来の海のにぎわいを呼ぶ契機にしたいという。

 梅雨が明け、多くの観光客が訪れる夏本番を迎えたが、同町では北部の越前岬周辺などで土砂流出の爪痕が残り、生活や観光の要である国道305号と365号で通行止めが続く。住民らは山腹の曲がりくねった迂回路を通らねばならず、観光関係者はドライブコース寸断の影響を心配する。

 こうした中、豪雨での順延も懸念された「越前みなと大花火2018」(福井新聞社後援)は、同町道口の越前漁港広場で予定通り開催されることになった。町観光連盟は「元気な観光地へとみんなで盛り上げ、災害を克服する引き金になれば」と期待する。

 漁船イルミネーション「越前みなと満船飾」は、住民でつくる越前地域コミュニティ運営委員会が初めて実施。電飾の実行委員会代表を務める元自衛官の親崎隆幸さん(43)=同町=が京都府の海上自衛隊舞鶴基地で勤務していた時、記念日に護衛艦を電飾で彩った「満艦飾」から着想を得たという。災害直後だけに地域住民や訪れる人へ希望を与える催しを目指す。

 9、10日には準備作業を行い、委員10人が手分けして漁船8隻のマストなどに電飾を取り付けた。夕暮れとともに試験点灯を行うと、港の船影が一斉に青色に染まり、海面にゆらゆらと反射する幻想的な光景が浮かび上がった。

 見学に訪れた寺澤紗帆美さん(29)=同県越前市=は「こういう美しい光が人を助ける力になる。自分が生まれ育ったこの場所から広がっていってもらえば」と話していた。

 電飾の点灯は12~15日の日没から翌日の日の出まで、さらに数隻増やして開催。14日午後8時からは北側の越前漁港広場で花火約1万3千発が打ち上げられる。

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