三晃金属工業、NSブルースコープ子会社と提携しシンガポールの金属屋根市場を捕捉

 金属屋根最大手の三晃金属工業(社長・右田裕之氏)は11日、新日鉄住金と豪ブルースコープ・スチールの建材薄板合弁事業「NSブルースコープ」がシンガポールで展開する建材薄板加工会社「NSブルースコープ・ライサート・シンガポール」(本社・シンガポール、NSBLS)と事業提携の契約を締結したと発表した。高付加価値な金属屋根のニーズが高まる同国市場において、両社の強みを生かした金属屋根工事案件の獲得強化につなげる。

 三晃金属はシンガポールの建築案件をめぐり、同社製品の生産や施工について、NSBLSに独占的ライセンスを供与する。営業支援や設計、施工指導に当たるほか、成型機の貸与、運転員の訓練に対応する。NSBLSは現地で三晃金属の製品を拡販するほか、屋根材の原料手配や製造・施工などを担う。

 三晃金属では東南アジアを中心に現地の同業らとタイアップして受注活動を展開。シンガポールでは近年、金属屋根がもつ高い機能や意匠性、品質などに対するニーズが拡大しており、今後は三晃金属が培ってきた営業力と技術力、NSBLSがシンガポールで構築する販売網を通じて金属屋根事業の拡大を目指す。

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