九州北部豪雨から6年 阿蘇の遺族ら犠牲者追悼

九州北部豪雨の犠牲者の自宅跡近くに建てられた慰霊碑に花を供える遺族=南阿蘇村

 2012年の九州北部豪雨から6年を迎えた12日、死者・行方不明者25人が出た阿蘇地域では、被災地近くで慰霊式や追悼式が行われ、住民や遺族らが犠牲者の冥福を祈り、災害への備えを誓った。

 土砂崩れで2人が亡くなった南阿蘇村立野の新所区では、今月設置された慰霊碑の除幕式を兼ね慰霊式を開催。遺族2世帯4人を含む住民や行政関係者ら約50人が出席した。

 三男の栁川昌史さん=当時(26)=を亡くした律子さん(67)=熊本市=は、遺影を胸に抱き、長男と共に参列。「あの日を思い出してしまうから」と今も災害に関するニュースを見ることができないという。「親思いで、立野が大好きな子だった。何でこんな目に遭うんだと思ったけれど、受け入れて生きていくしかない」と言葉を振り絞った。

 江藤俊雄区長が「豪雨被害を教訓に、防災意識の向上に取り組みたい」とあいさつ。吉良清一村長も「立野が元通りの景色に戻るよう、方策を立てていきたい」と述べた。

 22人が犠牲となった阿蘇市では、市役所前で追悼式が営まれ、区長や市職員、議員ら約80人が参列した。遺族2世帯3人の姿もあり、全員で防災無線の追悼のサイレンに合わせ黙とうをささげた。

 父親の白石告雄さん=当時(87)=を亡くした長男の勲さん(74)=同市=は「毎年この時期になると心配になる。西日本豪雨では多くの方が大変な思いをしているだろう。災害はいつどこで起きてもおかしくない。早めの避難が大切だとつくづく思う」と話した。(丁将広、中尾有希)

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