「ポカリスエット エールキャラバン」元日本代表GK川口氏 海星高で指導「意志あれば実現できる」

 サッカーの元日本代表でJ3相模原に所属するGK川口能活氏(42)の講演会と部活動指導が10日、長崎市の海星高であり、一つの道を究めるためのヒントを生徒たちに伝えた。
 アスリートが高校生を指導する大塚製薬主催の「ポカリスエット エールキャラバン」の一環。川口氏はワールドカップ(W杯)代表に4度選出された日本GKの第一人者で、今も現役としてプレーしている。1996年アトランタ五輪では「マイアミの奇跡」と呼ばれたブラジル戦の歴史的勝利に貢献した。
 全校生徒を前にした講演では、自らの人生のターニングポイントとして、小学5年の時に実家が火事になったことを紹介。落ち込んでいたある日、父親が家族の前で「同じ家をもう一度建てよう」と切り出し、有言実行してみせたときに「強い意志、行動力があれば何でも実現できることを学んだ」という。今も「苦は楽の種」をモットーにしている。
 講演後はサッカー部を指導。GK3人には「下半身をリラックスしていつでも動けるように」「最後までボールを追って」などと念入りに教えた。最後は生徒たちにサイン入りのドリンクボトルをプレゼント。「冬の高校選手権に出場できるよう応援している」とエールを送った。GKの宇土唯斗選手(16)は「ポジショニングやシュートストップなど、とても勉強になった」と刺激を受けた様子だった。

GK陣にキャッチングの指導をするサッカー元日本代表の川口氏=海星高グラウンド

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