諫早湾の養殖タイラギ全滅 豪雨で淡水大量流入か

高級二枚貝タイラギの資源回復を目指し、長崎県が諫早湾(同県諫早市)の干潟内に移植した養殖タイラギの成貝約3千個がほぼ全滅していることが13日、同県総合水産試験場の調査で分かった。西日本豪雨で湾内に大量の淡水が流入し、塩分濃度が下がったためとみられる。

同県は2006年に種苗養殖を開始。15年からは、別の場所でタイラギの種苗を養殖した後、産卵能力のある成貝を同干潟の「母貝団地」に移植してきた。

15年に840個、今年5月に約2千個を移植していたが、13日、干潮時に二枚貝が開いてほぼ全滅した状態を試験場の研究員らが確認した。近くには国営諫早湾干拓事業で造成された調整池の排水門があるが、研究員は「豪雨のため筑後川などの水が諫早湾に流れ込んだ可能性が高い。詳しい原因を究明したい」としている。

かつて有明海の特産だったタイラギは近年、漁獲高が激減し、長崎県では1994年から休漁が続く。母貝団地の造成は長崎県に続き、本年度から福岡、佐賀、熊本各県も開始。他県も今後、被害の有無を調べる方針。

=2018/07/14付 西日本新聞朝刊=

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