夏の野菜不足に悩む島で新鮮野菜を安定供給 南大東村

©株式会社琉球新報社

 【南大東】離島でも豊かな食卓を―。南大東村は本年度からコンテナで葉野菜の水耕栽培を始めた。水菜など4種類を栽培し、6月から村内5店舗で販売している。村では夏場、日照りなどで葉野菜の栽培が難しく、台風の影響でフェリーが数週間入港できないこともある。村産業課の川満廣司課長(55)は「野菜をいつも安定的に供給し、給食でも島内産の安心・安全を提供したい」と話す。村民からは「島でこんな葉野菜ができるとは夢にも思わなかった。画期的だ」と喜びの声が上がっている。

 村旧東に設置したコンテナは2棟をつないでおり面積約70平方メートル。無農薬で栽培でき、年間を通した生産計画が可能。内閣府の沖縄離島活性化事業の一環で、事業費約4千万円のうち約3千万円が国の補助だ。

 現在はリーフレタスや水菜、小松菜、チンゲンサイの4種を栽培する。スタッフ6人が交代で勤務し、月~土曜までの週6日、1日約200株を出荷。年間約7トンの出荷を見込む。

 村内5店舗で1袋税込み180円で販売するほか、ホテルや飲食店でも使用されている。学校給食の地産地消でも活用し、2017年度は島内産約31%だったが、50%を目指す。

 光熱費などの維持管理費は、本年度の状況を見るといい、川満課長は「もうけるためではなく、島民が安心して暮らせるための事業」と住民サービスの一環と強調する。村民アンケートで要望を聞き、将来的にはコンテナを増設したい考えだ。

 村内で約70年にわたり営業する与儀商店の田仲瑠美子店長(56)は、台風の影響でレタスを1個700円で販売したこともあるという。

「水耕栽培の葉野菜は台風に関係なくほぼ毎日入荷するので、みんなとても喜んでいる。採れたてでみずみずしく、とてもおいしい。サラダのバリエーションが増えた」と歓迎した。 (豊浜由紀子)