今夏も「スズムシ」お裾分け 酒田・和島さん、飼育希望者募る

 スズムシが奏でる癒やしの音色を地域に届けようと、酒田市亀ケ崎地区のまちづくりグループ「亀八起(けやき)の会」会長の和島公さん(68)が幼虫のプレゼントを始めてから、10年がたった。今年も2万匹以上の幼虫が育っており、和島さんは「子どもたちが心豊かに育ち、犯罪などが少ない地域をつくりたい」と願いを込めながら、飼育希望者を募っている。

 和島さんは世間で次々と暗いニュースが流れる中、スズムシの鳴き声が人の感受性を豊かにするという効果を知り、「多くの人に優しい心を持ってほしい」と繁殖に挑戦し2008年、お裾分けを始めた。今では県内外を問わず、毎年300~500人の飼育希望者がいるという。

 今年は2月末に卵を暖かい場所に移し、霧吹きで土を適度に湿った状態に保つなど、ふ化の準備に取り組んできた。5月末から続々と幼虫がかえり、現在は体長7ミリほどに成長。来月初めには癒やしの音色を聞かせてくれそうだ。

 和島さんが社長を務めるせんじん商事(同市亀ケ崎1丁目)では、下校途中の児童が立ち寄って飼育ケースをのぞきこみ「すごい、いっぱいいる」「元気に鳴くように育てるには、どうすればいいの」などと興味津々。和島さんは「餌はナスや煮干しがお薦め。止まり木として、殺菌作用もある木炭を準備して」と笑顔でアドバイスしていた。

 飼育希望者は、せんじん商事に連絡の上、小粒の赤玉土を敷いたケースを持参する。問い合わせは同社0234(22)1260。

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