艦砲射撃から73年、記憶継承新た 釜石市資料館で写真公開

初公開の航空写真などを展示している戦災資料展。被災体験を描いた紙芝居も並び、悲惨さを伝えている=釜石市鈴子町・市郷土資料館

 第2次世界大戦末期の1945年に釜石市を襲った米英軍による艦砲射撃から14日で73年。戦災当事者の高齢化などで継承が課題となる中、同市鈴子町の市郷土資料館(村上修館長)は、米軍の偵察機が艦砲射撃直前の同市を撮影した航空写真を初公開している。被災体験を基に制作された貴重な紙芝居も展示。「戦争は悲惨で愚かな罪悪。平和への強い思いを伝え続けなければならない」。体験者は、惨禍の記憶を次代につなぐ重要性を訴える。

 同資料館が開催中の戦災資料展で展示しているB1判のモノクロ写真。製鉄所や倉庫、釜石駅などが確認でき、艦砲射撃前の釜石が分かる史料だ。地域の状況把握や情報収集を行う米軍の写真偵察機が45年6月29日に撮影し、戦闘任務報告書などには「製鉄所のような大規模施設、『日本製鉄』と確認」と記載された。

 航空写真は同資料館の改修に合わせ、市が今年3月に米国国立公文書館から購入した。「初めて見た。これで攻撃場所が決まったのだろう」。14歳の時に2度の艦砲射撃を経験した同市甲子町の鈴木洋一さん(86)はこう語る。

 戦災資料展は8月31日まで。入場無料で午前9時半~午後4時半(最終入館同4時)。問い合わせは同資料館(0193・22・2046)へ。

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