わたのうま味、最高! 福岡・糸島のテルコイカ

「面白かとば拾ってきましたよ」。多種多様な玄界灘の魚が並ぶ福岡県糸島市の直売所「志摩の四季」まで足を運び、ネタを仕入れてきた福岡市博多区のすし屋の大将、タダオさんから電話が入った。

急行すると、5~7センチほどの小イカが10匹以上入ったパックが。直売所で見かけても食べ方がわからず、これまで買ったことがなかったイカである。

「テルコイカです。値段は安かっちゃけど見慣れんけん、売れ残っとる場合が多いとですよ」

調理法をタダオさんに教えてもらった。

沸騰させた湯でイカをさっとボイル。少し冷ましたら、足の付け根をまさぐり小さいけど硬いクチバシを毛抜きで取るだけ。そのまま温かいのを食べてもよし、冷水にとってから食べてもよし。素材が小鉢に収まるまで、5分もかからなかった=写真。

タダオさんが用意してくれたしょうゆと、酢じょうゆでいただく。丸ごと1匹口の中に入れると、イカ特有の弾力に続き、わた特有のうま味がじわーっと広がる。もう我慢できない。

「大将、ビール!」

小型底引き網漁(エビこぎ漁)で網にかかるテルコイカ。糸島漁協船越支所の鹿毛俊作所長によると、「雑多に網に入る中の一つなので、直売所でしか売られていないでしょう。見かけたら『買い』ですね」

後日、教えてもらった通りに自宅で調理。とても簡単で、イカした一品と相成った。

▼テルコイカ標準和名はミミイカ。えらが耳のように見えるため、この名がある。「志摩の四季」=092(327)4033、午前8時半~午後5時半=では1パック300円程度で販売されている。

=2018/07/14付 西日本新聞夕刊=

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