町産の木材使った楽器で全国へ 最上・赤倉小5、6年生がコンクール出場

 最上町赤倉小(京野亮校長)の5、6年生10人が本年度、町産の木材を使った楽器の演奏に取り組んでおり、全国の小規模小学校を対象にした「小さな音楽会コンクール」への出場も決めた。「古里の音を響かせるぞ」と練習に熱が入っている。

 この楽器演奏は、地元の自然に誇りと愛着を持ってほしいと最上町が進める事業の一環。楽器は箱型や翼の形をしたハープ、チェロのような弦楽器、筒状の打楽器で、町のスギ材を使っている。これらを考案し、児童を指導するのは「木と音の会」代表の泉谷貴彦さん(60)=高知県香南市。全国で木の楽器作りや演奏活動を行っている。

 泉谷さんは2009年に町関係者と知り合ったことから、町内で演奏会を開くなどしてきた。町から委託を受け、地元のハープ演奏団体「ベル・フォレ」と一緒に、16年度に大堀小、17年度は富沢小で楽器の演奏と制作を指導。2校の児童が作った楽器は現在、赤倉小児童が使用している。

 同校はコンクール出場に向けて1月末から練習を重ねており、泉谷さんは月に1回町を訪れている。「最上の子どもは一生懸命で、頑張る姿がかわいらしい」と話し、授業では「間違ってもいい。一人一人の音を聴かせて」と呼び掛ける。和やかな雰囲気の中、子どもたちは真剣な表情で演奏に集中。6年阿部結華さん(11)は「10人の音が上の方で一つになる瞬間が分かる。その感覚がとても好き」と目を輝かせた。

 コンクールはエフエム大阪が主催し、3回目。合唱、合奏問わず2~10人のグループが対象で、動画による1次審査には全国から100組を超える応募があった。同校は上位10組に選ばれ、8月5日に東京の日経ホールで開かれる本選に本県で初めて出場する。

 リコーダーや鍵盤ハーモニカを交え、同校をモデルに泉谷さんが制作した「放課後の教室」など3曲を披露する予定だ。泉谷さんは「大会出場が子どもたちの自信になる。その経験を基に、授業の中で古里への愛着を育んでほしい」と話している。

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