スコップ「足りない」 西日本豪雨 支援者ら土砂かき出し、広域被害で資材分散

スコップなど、被災地支援用の資機材を仕分ける広島市安芸区の災害ボランティアセンター職員=13日、同市

 西日本豪雨の被災地への支援が本格化している。政府は熊本地震と同じ「プッシュ型」で食料などの物資を大量に発送。個人からの支援物資については自粛を呼び掛ける自治体もある。一方、被害が広域にわたる影響でボランティアが使うスコップなどの機材は不足。被災者が本当に求めている支援の把握が重要になる。

 豪雨発生から1週間の13日。広島県災害対策本部では、被災地からの支援要請の集約が続いていた。物資担当の桑原伸夫参事は「現時点で食料や水は総量的には十分。問題は交通の寸断や職員不足で現地まで届けられないケースだ」と話す。

 政府は10日、被災自治体の要請を待たずに国の判断で物資を送る「プッシュ型支援」を指示。熊本地震で初めて取られた措置で、食料や水などが続々と各自治体に届いている。

 物資の保管場所や仕分けに当たる職員の不足から、岡山県倉敷市などは個人からの支援物資の自粛を呼び掛けている。広島県災対本部も「善意はありがたい」としながら、「行政の物資で足りている」と理解を求める。「ただ、地域によっては物資が不足している場合もあるので、各府県に問い合わせて慎重に需要を把握してほしい」(同本部)。

 一方、各地のボランティアセンターでは、土砂のかき出しなどに当たる人手の募集も始まった。ただ、広島、岡山、愛媛など被害が広範囲にわたり、「備えていた資機材が各地に分散され、総量が不足している」という。

 広島市の安芸区災害ボランティアセンターは3連休初日の14日から支援者の受け入れを開始。連日、数百人規模の活動を計画しているが、スコップやマスク、軍手などが圧倒的に足りないという。

 河内豊・副センター長(30)は「参加者はスコップなどを持参してほしい。可能ならば、必要な資機材を支援してもらえるとありがたい」と訴える。

 熊本地震の被災地支援に携わる全国災害ボランティア支援団体ネットワークの明城徹也事務局長(47)は「被災地の人々の会員制交流サイト(SNS)などで、求められている物資を調べ、被災者やボランティアの需要を直接把握する支援団体を通して送るなど、一方的にならない支援が必要だ」と呼び掛ける。(堀江利雅)

(2018年7月16日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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