東京五輪・整備遅れのツケは都民が払う?「ネット通販の自粛」のみならず築地市場の解体突貫工事でアスベスト飛散の不安も

写真:ロイター/アフロ

今さら声高に言う気も起きねぇが、いよいよ恐れていたことが着々と現実味を帯びてきてるみたいだねぇ。

オレは以前より「環状2号線」の“完全開通”が出来ないで、五輪を迎えるのはヤバいよって言ってきた。ちなみに五輪までに開通はさせるようだが、一部仮設道路による開通に過ぎない。これによって汐留、築地をはじめとする、湾岸地域の大渋滞が起きることは、すでに予想されている。

実はこの環状2号線だけど、これが開通することは別に都内渋滞緩和のカンフル剤になるようなことでもなかったンだ。五輪を迎えるにあたって必要な最低条件程度のモノだった。それだけ東京の道路整備状況は、他の海外の主要都市と比べ大きく劣っているってこと。だから「環状2号線」が完全に開通したとしても、この記事のような議論は出てきたんだと思う。でも「環状2号線」が完全開通してるか、してないかでは、月とすっぽんだよ。

返す返すも、2016年11月に豊洲市場への移転が行われていれば……と悔やまれてならない。

まぁ、今回の10月11日豊洲新市場のオープンは揺らがないだろうが、今になって築地市場解体工事で新たな(解ってたことだけど)問題が浮上し、地域住民を不安がらせているンだ。

市場が豊洲に移転した後、築地市場は解体され五輪用の車両基地として利用されることになっている。

「五輪大会期間中には、関係者の車両としてバス2000台、乗用車4000台が調達され、「クモの子を散らすような状況」で、空港や宿泊施設、競技会場などの間を移動することになる。これを車の台数に換算すると、1日あたり約5万台が増える試算になるという」

築地市場跡地は環状2号線と隣接もしてて、これだけのクルマをコントロールするトコになる予定だったンだ。

でももしかすると、その解体工事が間に合わない可能性があり、都も築地市場跡地以外の車両基地候補地を探しているとのうわさも聞く。

解体工事なんてとっととやっちまえば!と思うが、実は築地市場の建物は昭和10年に完成したもので、アスベストが含まれる資材が使われているらしい。アスベスト飛散防止の工事だけでも、それなりに時間がかかってしまうそうだ。

でも五輪開催までの時間は限られている。当然突貫工事になるのだろう。工事期間を短縮するために何が起きるのか?が、湾岸に済む人々の大きな不安材料となっている。

築地にも多くの人が住んでるし、対岸は勝どき、晴海だ。そこには高層マンションが建ち並んでいる。オレも湾岸住民だし、ことさら不安をあおるつもりもないが、正直不安になってしまう。

都の現場現場の職員たちは、このことは全てわかっていた。こうなることが解っていたからこそ、多くの反対の中2016年11月7日という豊洲新市場のオープン日が決められていた。彼らはこのことを小池知事にも進言していた。しかしまったく聞く耳を持たず、自らの野心だけのために暴走し、迷走しだした。その結果がコレだ。

小池百合子東京都知事を断じて許すことは出来ない。

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