【MLB】復調の田中将大にかかる期待 米誌「POで頼れるのはセベリーノとタナカだけ」

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

ヤンキースには先発投手の補強を“進言”「マニー・マチャドのことは忘れるべき」

 両脚太もも裏の挫傷で故障者リスト(DL)入りしていたヤンキースの田中将大投手は、復帰2戦目となった15日(日本時間16日)の敵地インディアンス戦で6回1/3を6安打2失点1四球5奪三振と好投。勝敗はつかず、チームも救援投手が打たれて2-5で敗れたが、後半戦への確かな手応えを掴んだ。米経済誌「フォーブス」は、「プレーオフ(PO)で頼れるのはセベリーノとタナカだけ」と大舞台で見せる卓越した勝負強さに期待している。

 田中はDLから復帰した10日(同11日)の敵地オリオールズ戦で約1か月ぶりの先発マウンドに上がり、4回1/3を6安打5奪三振2四球3失点(自責3)で勝敗はつかず。復帰2戦目となったこの日は4回にエンカーナシオンに同点2ランを浴び、地元メディアに「あの1球、ホームランになった1球がやはり自分自身悔やむところではあります」と話しながらも、「全体的には良かったと思います」とうなずいた。

 今季はまだ調子が上がらない田中だが、2009年以来のワールドシリーズ制覇を目指すヤンキースにとって、必要不可欠な存在であることに変わりはないようだ。「マニー・マチャドのことは忘れるべき。ヤンキースは先発投手を必要としている。切実に」と特集したのは、世界的な経済誌「フォーブス」電子版だった。

 オリオールズのスーパースター、マニー・マチャド内野手は7月31日のトレード期限を前に移籍市場の最大の目玉として注目されている。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMもリストアップしていると報じられているが、「ヤンキースはマチャドを必要としていない。彼らは新たな打者は必要としていない。遊撃手も必要としていない」と特集では指摘。ピンストライプの名門の補強ポイントは別にあるという。

ヤンキースが必要としているのは「セベリーノとタナカの次にボールを託す信頼できるナンバー3」

「ヤンキースが必要としているのは投手だ。先発投手。ジェイコブ・デグロムなら素晴らしいが、エースである必要はない。プレーオフでルイス・セベリーノとマサヒロ・タナカの次にボールを託す信頼できるナンバー3だ」

 剛腕セベリーノ、そして田中に続く先発投手の補強こそ、トレードで解決すべき課題だとしている。現在は37歳のベテラン左腕CC・サバシア、ソニー・グレイ、若手右腕ドミンゴ・ヘルマンらが先発ローテーションを組んでいるが、プレーオフでは心許ないという。

「10月の声を聞いた時、先発投手に関して言えば、ヤンキースが信頼できるのはセベリーノと(願わくは)タナカだけなのだ」

 記事ではこう記している。昨季、田中はレギュラーシーズンで渡米後4年連続の2桁勝利となる13勝(12敗)をマークした一方、防御率は自身初の4点台(4.74)と安定感を欠いた。だが、プレーオフでは3登板で2勝1敗、防御率0.90と圧巻の投球を見せていた。

 プレーオフでの無類の勝負強さは証明済み。地元メディアはセベリーノ、田中に続く、先発3番手の補強こそが、ワールドシリーズ制覇の鍵と分析している。

(Full-Count編集部)

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