佐世保工が延長制す 辻が勝ち越し2ラン

 第3シードの長崎総合科学大付を退け、8強入りした佐世保工。4-4の延長十回、メンバー中ただ一人の2年生辻が決勝2ランを放った。ヒーローは「エラーをした時、ベンチで3年生が励ましてくれた。そのお返しができた」と笑みを浮かべた。
 この日「試合に出ていない先輩の分まで自分が」と意気込んで臨んだが、5打席目まで無安打。十回1死一塁で打順が回り、犠打も頭をよぎった。それでも、東監督から「打つ気があるのか」と言われて奮起。狙っていた直球をフルスイングすると、打球はライナーで左翼席に突き刺さった。
 殊勲の1番打者は「次は初回から打ちたい」と早くも準々決勝が待ち遠しい様子。東監督は「九回に追いつかれて焦ったが、ベンチはずっと明るかった。良いチームです」と教え子たちの健闘に目を細めていた。

【3回戦、佐世保工-長崎総合科学大付】延長10回表佐世保工1死一塁、勝ち越し2ランを放ち、笑顔を見せる辻(中央)=県営ビッグNスタジアム

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