芦北・水俣カレーフェア、21日から 過去の人気メニュー提供

芦北町観光のシンボル「うたせ船」を背に来客を呼び掛ける「芦北伽哩街道」参加店主ら=芦北町

 芦北町と水俣市の飲食15店舗は21日~8月末、恒例のカレーフェア「芦北伽哩[カレー]街道」を実施する。「海水浴客を店に呼び込もう」と12回を重ね、趣向を凝らしたメニューが好評だ。一方、町内での海水浴は退潮傾向にあり、危機感から今年は「原点回帰」をテーマに設定。過去の人気メニューを再登場させる。

 フェアは2006年、町内11店で開始。カレーを日本の家庭に広く紹介した料理研究家、故江上トミさんが同町出身だったことがきっかけ。全店の提供皿数は、初回の3070皿から増減しながらも、ここ2年は連続増加。昨年は5011皿と2番目に多かった。

 人気の秘けつは、各店の味だけではない。飽きさせない仕掛けも工夫。スタンプラリーに加え、メニューは毎年、ほぼ新作だ。町在住の漫画家村枝賢一さん(50)の協力で、パンフレットのデザインも毎年刷新。13年には、全国の地方紙などによる地域再生大賞の優秀賞を受けた。

 水俣市から参加する「貝汁味処 南里」の南里征輝社長(34)は「フェアで新たな客が増えた。うちの客が芦北の店を知るきっかけにもなっている」と意義を語る。

 フェアが好調な一方で、町観光の柱、海水浴はかつてほど元気がない。町が管理する3海水浴場の利用者数は、ピークだった1998年の約39万4千人から減少傾向で、昨年は約7万2千人と2割以下に落ち込んだ。町は「高齢化やレジャーの多様化の影響」と分析しており、復調の兆しは見えない。

 現状への危機意識もあり、店主たちは原点回帰を打ち出した。15店のうち8店が「なつこのチキンカレー」「カレー三太郎峠」など人気だった1品を提供する。エビや牛肉など町産食材を必ず一つ使う。フェア実行委員長の積一也さん(52)は「芦北の豊富な食材の魅力を知ってもらう、という初心も大事にし、今後につなげたい」と意気込む。(福山聡一郎)

(2018年7月19日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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