企画展「ヒバクシャ世界を動かす」 8月12日まで・ナガサキピースミュージアム 核廃絶活動の歩み紹介 ICANのノーベル平和賞受賞記念

 非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のノーベル平和賞受賞を記念した企画展「ヒバクシャ世界を動かす」が18日、長崎市松が枝町のナガサキピースミュージアムで始まった。ICANの主要運営団体NGO「ピースボート」(東京)の船に乗った被爆者が世界中で被爆証言した記録などを紹介する。入場無料、8月12日まで。
 ICANを巡っては、ピースボートに乗船経験がある長崎の被爆者有志が「ICANサポート・ナガサキ(仮称)」を今年8月に立ち上げ、支援する方針を掲げている。これに合わせ、被爆者の活動を伝えながら市民の核廃絶の機運を高めようと、同ミュージアムが企画展を考案した。
 企画展では約100点のパネルを展示。2011年にポーランドのアウシュビッツなどを訪問した末永浩さんや、12年に旧ソ連のチェルノブイリなどを訪れた小川忠義さんら、被爆者が各国で証言や交流の活動をした記録が並ぶ。ICANとピースボートの歴史や、被爆者との関わりも併せて紹介している。
 ピースボートの乗船経験者で同ミュージアム専務理事の増川雅一さんは「被爆者が積み重ねた活動もノーベル平和賞に結び付いている。多くの人に被爆者の活動を知ってもらいたい」と話している。

ICANの歴史や被爆者の証言活動の記録を紹介する企画展=長崎市、ナガサキピースミュージアム

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