「新日鉄住金音楽賞」受賞記念、景山梨乃さんがコンサート

 日本の音楽文化発展と将来を期待される音楽家の活躍の支援を目的に創設された「新日鉄住金音楽賞」の第28回受賞記念コンサートが17日、東京・千代田区の紀尾井ホールで行われた。受賞者はハープ奏者の景山梨乃さん(フレッシュアーティスト賞)で特別賞は該当者がいなかった。

 景山さんはドビュッシーの名曲の間にトゥルニエ、パターソン、ルニエの楽曲を挟む構成で演奏。柔らかいハープの調べと共に激しさなども表現し、ハープの音色の多様性で聴衆を楽しませた。また、ユーモアのあるトークでも魅了し「ハープの弦はナイロン、ガット、スチールで構成される。新日鉄住金本社で演奏した際にやはりスチールに関心を寄せられ、こうした興味の持ち方は初めてで嬉しく思った」と語った。

 鑑賞に訪れた進藤孝生新日鉄住金社長は開口一番「1時間があっという間に過ぎたね」と感想。「ハープ奏者が受賞するのは今回が初めて。ハープは古来から壁画などにも描かれているがピアノと近い音色という印象を持った。ピアノのルーツなのかもしれないね」と好奇心をそそられたようだった。

© 株式会社鉄鋼新聞社