核兵器廃絶、歌で 被爆者の合唱団「ひまわり」、西海中で披露

 被爆者でつくる長崎の合唱団「ひまわり」はこのほど、西海市西海町の市立西海中(原尾隆雄校長、168人)で歌を披露した。メンバーは「声の続く限り核兵器廃絶を訴えたい」と語り、生徒が平和の大切さについて考えた。
 同校は毎年この時期に被爆者を招き講演会を開いている。この日、ステージに立ったのは72~92歳の女性20人。会長の宇木和美さん(85)=長崎市=は12歳の時、爆心地から4・2キロの大浦下町(当時)で被爆、翌日、黒焦げの死体が横たわる爆心地付近を通り、道ノ尾駅まで向かった。
 宇木さんは「私たちは生き延びたが、一番の被害者は一瞬にして命を奪われた人たち」とあいさつ。被爆の惨状を歌った「もう二度と」など、7曲を披露した。
 生徒代表の3年生、古庄さくらさん(14)は「歌声を通じて分かった皆さんの思いを明日へとつないでいきたい」とお礼を述べた。

歌で平和の大切さを訴えた「ひまわり」=西海中

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