長崎大水害の写真展示 市役所など21カ所

 死者、行方不明者299人を出した長崎大水害から23日で36年となるのを前に、長崎市内の被害状況を伝える写真が市役所や市立図書館、各地域センターの計21カ所で展示されている。30日まで。
 当時の被害を知らない市民に対して、経験を継承し、防災意識を高めてもらう目的。市立図書館には、土砂で家屋が押し流された鳴滝町の様子や、西浜町のアーケード入り口付近に山積みになったごみの様子など14種の写真のほか、避難場所の確認を促す啓発パネルも展示している。
 同市椎木町の無職、諸岡靖さん(79)は「当時、浜町でカメラの卸売りの店を経営していたが、水害の被害で店を閉めた。死ぬ思いをした当時の記憶がよみがえる」と話した。

長崎大水害当時の被害を伝える写真展示=長崎市興善町、市立図書館

© 株式会社長崎新聞社