エンゼルス・大谷が投球練習を再開へ 球団が発表

日本時間7月20日、エンゼルスは大谷翔平が再検査を受けた結果、右肘の靱帯の状態が回復していることが認められ、投球練習を再開できると診断されたことを発表した。指名打者としてすでに戦列復帰を果たしている大谷だが、今後は「二刀流」の再開に向けて準備を進めていくことになる。

投球練習再開可との診断が下されたことにより、大谷が今季中に再びメジャーのマウンドに立つ可能性が出てきた。靱帯に「グレード2」の損傷が見つかった場合、トミー・ジョン手術を受けるケースが大半だが、大谷はPRP療法による治療を選択。先日の検査で打者として戦列復帰できることになり、投手としての戦列復帰については再検査のあとに判断することになっていたが、ゴーサインが出された格好だ。

投手・大谷は今季ここまで9試合に先発して49回1/3を投げ、4勝1敗、防御率3.10、61奪三振、被打率.202という支配的なピッチングを展開。一方、打者としては45試合に出場して打率.283、7本塁打、22打点、OPS.887をマークし、メジャーの舞台で本格的な「二刀流」を実現させている。リハビリが順調に進めば9月上旬にもメジャーのマウンドに復帰できる見込みであり、今季中に再び大谷の支配的なピッチングが見られるかもしれない。

エンゼルスは前半戦を49勝48敗の貯金1で終え、地区首位のアストロズには14ゲーム差、ワイルドカード2位のマリナーズには9ゲーム差をつけられている。大谷とともに先発ローテーションの軸となるギャレット・リチャーズが右肘の故障で再び戦列を離れ、トミー・ジョン手術を受けることが決定するなど、戦力が揃わない状況が続いているエンゼルス。逆転でのポストシーズン進出も難しい状況となりつつあるが、大谷が無事にマウンド復帰を果たせば、エンゼルスファンにとっては残りのシーズンの数少ない明るい材料となるだろう。

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