カブスがレンジャーズから便利屋右腕・チャベスを獲得

日本時間7月20日、カブスはレンジャーズへマイナーリーガーのタイラー・トーマスを放出し、通算36勝の実績を誇るジェシー・チャベスを獲得するトレードが成立したことを発表した。ダルビッシュ有の故障、タイラー・チャットウッドの不振などにより先発4番手以降が不安定となっているカブスは、今季30試合すべてにリリーフ登板しているチャベスを先発で起用する可能性もありそうだ。

チャベスは先発として70試合、リリーフとして313試合の登板経験を持つ34歳のベテラン右腕。エンゼルスでプレイした昨季は先発で21試合、リリーフで17試合に登板して7勝11敗、防御率5.35に終わったが、レンジャーズに加入した今季は30試合にリリーフ登板して56回1/3を投げ、3勝1敗1セーブ、防御率3.51とまずまずの成績を残している。リリーバーとして複数イニングを投げることもできるため、カブスは先発、ショートリリーフ、ロングリリーフとチーム状況に合わせて様々な役割をチャベスに任せることになりそうだ。

レンジャーズへ移籍するトーマスは22歳のサウスポー。昨年のドラフトでカブスから7巡目(全体225位)指名を受けてプロ入りし、昨季はA級ショートシーズンで11試合に登板して1勝0敗、防御率2.33をマーク。A級でプレイしている今季は先発に主戦場を移し、15試合(うち14先発)で3勝5敗1セーブ、防御率2.88をマークしている。昨季は奪三振率11.17を記録する一方で与四球率6.05と制球に難が見られたが、今季は奪三振率9.72と高水準を維持しつつ与四球率1.68と制球面で大きく成長。奪三振率の高さが魅力であり、仮に先発で大成しなくとも、三振奪取能力の高いリリーフ左腕に成長する可能性を秘めている。

2年ぶりのワールドシリーズ制覇に向けて戦力の整備に着手したカブス。クローザーのブランドン・モローが故障者リスト入りしており、さらなる補強に動く可能性もありそうだ。

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