【MLB】大谷翔平と同い年のツインズエース、二刀流に改めて脱帽「アメージング」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

球宴出場のベリオス「とにかくベストに」、大谷は「素晴らしいアスリート」

 エンゼルスの大谷翔平投手は今季序盤の活躍でオールスター選出の期待が高まったが、右肘靭帯損傷で一時離脱。けがの影響でメジャー1年目での球宴出場は叶わなかった。だが、大谷と同い年で初めて夢舞台に立ったツインズのエース右腕ホセ・ベリオス投手は二刀流の才能を改めて称賛。2度目の対戦を心待ちにしていた。

  球宴史上最多の両軍ホームラン10本が飛び交ったド派手な空中戦で、ベリオスはア・リーグの5番手として5回に登場。1イニングを投げ、1四球無安打無失点。延長10回でのア・リーグの8-6での勝利にしっかりと貢献した。

「今、僕はこの瞬間を楽しんでいる。この先、何年も成長を続けたい。毎日適切なトレーニングをしているので怪我はないし、とにかくベストになりたい。このレベルだと、どの投手も打者も素晴らしい。全ての打者と競い合うことになるんだ。すごく楽しいよ。これからずっと競い合って、自分のレベルも高めていきたいんだ」

 オールスターの試合前のロッカールームでこう話していたベリオス。プエルトリコ出身のメジャー3年目右腕は昨季、14勝8敗、防御率3.89と活躍。そして、今季も前半戦で9勝7敗、防御率3.68の成績をマークし、借金6と苦しむチームで気を吐いている。

 実は、オールスターの舞台で再会したかった選手がいたという。5月10日に敵地エンゼルス戦で対戦した二刀流の男だ。

オールスターに選出されたツインズのホセ・ベリオス【写真:Getty Images】

初対戦では大谷が二塁打、二刀流は「まさに贈り物。生かさない手はない」

「ショウヘイ・オオタニは印象的な存在だ。素晴らしいアスリートだ。ここまで多くの素晴らしいことを成し遂げている。彼は投手としても、打者としても活躍している。それに走れるんだ。運動能力が高い。それに、アグレッシブだ。感銘的だよ。彼との対戦は楽しみなんだ」

 ベリオスは大谷をこう称賛した。初対決では、大谷が指名打者で先発。3回に適時二塁打を放ち、2人の対戦は3打数1安打1打点1三振という結果だった。大谷はこの試合、7回には救援のヘイデンバーガーから5号ソロも放っている。

 ベーブ・ルース以来、約100年ぶりの二刀流に挑む大谷に対して、ベリオスは敬意を表している。「ヘイ、メジャーのレベルで投手としても打者としても活躍できる。それはアメージングなことなんだ。打者と投手で才能があるなんて、まさに贈り物だ。それを生かさない手はないよ」と声を弾ませた。

 指名打者制のあるア・リーグのツインズで打席に立つことは少ないベリオスだが、高校に入学するまでは二刀流だったという。

「僕自身も打つのは好きなんだ。高校までは打っていた。プエルトリコではアメリカ同様に、高校で投打のどちらかを選択することになるんだ。(指導者から)君は打つよりも投げるほうがいいと言われた。確かに、自分も打撃よりもピッチャーとしての方が良かった。そこで投手に決まったんだけど、今でも打つのは大好きなんだ。でも、自分は投げないと(笑)」

 ベリオスは高校で諦めた打者人生。投打2つの道を極めようとする大谷の生き様にはメジャー同世代の実力者も脱帽していた。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2