自分で人生選択しよう 沖縄県出身大学生、高校生の就学支援 東京の企業と協力

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 沖縄県内外の大学に通う県出身の学生らが、県内の高校生を対象としたキャリア支援活動に取り組み始めている。就学や進学におけるさまざまな選択肢や情報を提供することで、メンバーが進学後に実感した県外や都市部との情報や意識の格差をなくすことが狙い。中卒、高卒の若者向けにインターンシップ(就業体験)事業を展開する企業「ハッシャダイ」(東京)と協力し、講演会やイベントを開く。

 18日午後、活動の第1弾として、県立中部農林高校で開かれた進路応援講演会。「自分の人生を自分で考え、選択することが大切だ」。約120人の3年生に対し、ハッシャダイでメンター(助言者)を務める勝山恵一さん(23)が熱っぽく語り掛けた。

 勝山さんは中学で非行に走り、高校を中退。しかし19歳の時に妻が妊娠したことをきっかけに営業職に挑戦すると、社内でトップの営業マンになった。それまでは「将来やりたいことが分からなかった」と振り返る勝山さんだが、周囲に認められ、自信が付いた。講演の最後に生徒にこう訴えかけた。「10代でやりたいと思ったことは絶対にできる。可能性に挑戦しよう」

 講演を聞いた島袋優さん(17)は「今、進路希望がころころ変わって不安な気持ちがある。話を聞いて、自分で決める大切さを学べた」と笑顔で語った。講演会は19日に那覇工業高でも開かれた。20日には豊見城南高でも行われる。

 ハッシャダイは、大卒ではない18~24歳の若者に、衣食住を無償提供する東京での就業体験「ヤンキーインターンシップ」で知られる。地方出身の大学生と協力し、東京以外の都道府県でキャリア教育を提供する「ハッシャダイカレッジ」の取り組みも展開している。

 カレッジの沖縄支部は1月に設立された。中心メンバーで埼玉大学4年の功刀海斗さん(21)=沖縄市出身=は「関東に出て4年、向こうは沖縄に比べて情報が多いことを実感した。経済的理由などで選択肢の少ない人に、情報を知る機会を提供したい」と語る。今後も講演会のほか、いつでも進路相談ができるカフェの設置も構想する。

 ハッシャダイの橋本茂人取締役(27)は「挑戦しやすい環境をつくりたい」と意気込みを語った。

※注:功刀海斗さんの「功」はの「力」が「刀」