フレッシュ球宴で自己最速153キロ 高卒2年目・ロッテ種市が見せる急成長

ロッテ・種市篤暉【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

体重アップで平均球速も約5キロアップ!

 千葉ロッテのファームには“半端ない”速度で成長を遂げている投手がいる。高卒2年目・種市篤暉投手だ。

 入団時は80キロだった体重も、現在は87.5キロまでアップ。「今年中に90キロくらいまではいきたい」と目標を掲げる。ストレートの球速も4月時点で「アベレージで145ですね。その前は140キロくらいだった。5キロぐらいアップして、150キロも出せるようになりました」と話していたが、7月12日に地元・青森で行われたフレッシュオールスターゲームで川瀬晃選手(福岡ソフトバンク)に投じた初球、自己最速となる153キロを計測した。

 種市は「先発でもすごいストレートのアベレージが上がったと思います。5回を投げたときに球威は落ちますけど、昨年とは比べものにならないくらい成長したと思います」とストレートに確かな手応えをつかんでいる。

 こだわっていたストレートの質も「回転数も4、5月くらいは平均より低かったんですけれども、テークバックを変えたら回転数も上がりました」と話し、「そのおかげで空振りも取れていると思うので、そこは続けていきたいと思います」と誓った。

地道に取り組んだ体作りが実を結ぶ

 150キロを超えるストレートを手に入れた要因のひとつが体作りだ。オフの自主トレではシーズン中よりもランニングメニューを増やし、ウエートトレーニングも積極的に行った。「ウエートトレーニングなど体作りは2、3年継続していこうと思います」と今年の1月に話していたが、シーズン中も継続して取り組んでいる。

 そうした姿勢に小野晋吾2軍投手コーチは「去年から意識を高く持って毎日コツコツトレーニングをやっていた。それが形となって少しずつ現れてきていると思います。下半身が大きくなってきたので、すごくいい傾向。順調にきていると思います」と高く評価している。

 ただ種市は現状に満足していない。「筋肉を扱える技術もないといけない。フォームはフレッシュの映像を見ましたけど、まだまだだと思います。技術をしっかりつけて、ウエートトレーニングなどでやってきたことを結びつけていきたいと思います」と課題点を見つけ、克服するために日々のトレーニングを積んでいる。

 2軍の成績だけ見れば、9試合に登板して1勝2敗、防御率5.14だが、技術面で成長していることは確かだ。技術面と結果が伴い始めれば、3年目の2016年に1軍で7勝を挙げ、翌年には先発ローテーションに定着した二木康太投手のように、いきなり1軍投手陣に割って入る可能性も十分だ。(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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