水難救助訓練で芦ノ湖安全備え 箱根

 夏休みシーズンを控えた箱根の景勝地の一つ、芦ノ湖で18日、水難事故に備える救助訓練が行われた。周辺の事業所などでつくる芦ノ湖水上安全協会の主催で、約80人が参加し安全への意識を高めた。

 訓練は、4人乗りの釣り船と定期運行船が衝突、釣り船が炎上したことを想定して実施した。箱根町消防本部や小田原署の救助船を使い、落水した人や負傷者を助け出すと、釣り船に向けて伊豆箱根鉄道や箱根観光船の定期運行船から放水した。

 同協会は、数十年前に、芦ノ湖で定期運行船同士が衝突しそうになったことをきっかけに発足。隔年で訓練を実施している。

 同協会の福井達也会長は「これから水難事故が発生しやすい時期になるが、スムーズに訓練ができた。安心安全に観光客を迎えることができると思う」と話した。

水難救助訓練で、落水者を救助する小田原署員ら=箱根町元箱根

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