佐世保工 「最高の夏」 快進撃止まる

 選抜8強の創成館に敗れ、35年ぶりの甲子園出場を断たれた佐世保工。東監督は「細かいミスもあったが、ここまでノーシードからよくやってくれた」と選手たちの健闘をたたえた。
 序盤は理想に近い展開だった。右腕野元が切れのある直球とスライダーを軸に三回まで無失点で踏ん張ると、その裏には前田の二塁打と暴投で先制。だが、1-1の五回2死から4連打を浴びてリードを許した。エースは「もう1点もやれない」と粘ったが、攻守に隙を見せない相手にじりじりと差を広げられた。
 それでも、野元は144球で九回を投げ切った。「任せてもらった以上、弱音は吐けないと思った。みんなと戦えて最高の夏だった」と最後は笑顔も見せた。主将の谷脇は「この悔しさを忘れず、来年こそは甲子園に行ってほしい」と後輩たちに思いを託した。

試合終了後、スタンドにあいさつする佐世保工の選手たち=県営ビッグNスタジアム

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