路面電車「みなと」べっ甲の降車ボタン 長崎らしくグレードアップ

 鮮やかなブルーの車体が映える路面電車「みなと」。その降車ボタンが今年1月、本県工芸品のべっ甲を使ったボタンにグレードアップした。

 以前は他と同様、従来のプラスチックだった。長崎市のべっ甲職人、大園博之さん(76)が「長崎らしい表現を」と提案し、弟子と2人で寄贈。工業デザイナー水戸岡鋭治氏のデザインが及んでいなかった部分だそうで、「より内装になじんだ」と長崎電気軌道の担当者もご満悦だ。

 18個全てが異なる模様。押して内部の電球が点灯すると、独特の透け具合が楽しめる。電車の扉が閉まると再度ボタンが押せるようになるようで、担当者は「早押し競争になるかも」。

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