アストロズで活躍するグリエル「ツツゴウは日本プロ野球で最高の選手」
アストロズのユリエスキ・グリエル内野手がDeNA時代のチームメート・筒香嘉智外野手を「NPB最高の選手」と絶賛し、将来的にメジャーで活躍するための“条件”を語った。
昨季ワールドシリーズ制覇に貢献したグリエルは今季も好調だ。打率.301、6本塁打、53打点で強豪の中軸としてチームに貢献している。アストロズは66勝36敗という圧倒的な強さでア・リーグ西地区首位を快走中で、「今年の前半は素晴らしかったけれど、後半はもっと良くなる。僕はもう1個リングが欲しいんだ」とワールドシリーズ連覇への意気込みをにじませた。
グリエルは2014年途中から1シーズンだけDeNAに所属。翌年開幕前に契約解除という形でチームを去り、2016年にキューバからハイチに亡命してアストロズと5年契約を結んだが、今でも思い出す戦友がいるという。
「ツツゴウは最高のヤツだったよ。とても愉快な男でね。もちろんいい選手だ。スイングが素晴らしい。いい友達だよ」
グリエルはアストロズのクラブハウスで、筒香の話題になると満面の笑みを浮かべた。
「冗談を言いあう仲でね。僕もイジることがあったんだよ。『ムチョ・ゴルディート(スペイン語で太っちょ)!』とね。ほら、彼、体がこれぐらい大きいでしょ。でも、友達なんだよ」
自分の両脇から少し離れた部分に両手を回しながら、その体形とともに和製スラッガーの記憶を懐かしんだグリエル。選手としての評価も絶大で、「個人的には彼は日本プロ野球で最高の選手なんだ」と語る。
ここで、NPBとMLBを知るキューバの名手に筒香がメジャーで活躍できるのか、聞いてみた。
メジャーで活躍するために必要なことは…
「ツツゴウはメジャーで成功できるのか? メイビー・イエス。メイビー・イエスだ。日本とは環境が違う。2、3年、適応には時間かかるかもしれない。その後ならイエスだよ。彼は間違いなくいい選手なんだ。打撃もいい。パワーも十分通用する。そして、守備だってうまいんだよ。いい肩も持っている。メジャーで活躍することだって可能だと思うよ」
グリエルは真顔に戻ると、こう語った。打撃技術、パワーだけでなく、守備も評価する一方で、メジャーに適応し、本来のポテンシャルを発揮するには少し時間が必要だとも分析した。
DeNA退団後、15年シーズンはキューバ代表としての活躍に留まり、16年7月にアストロズと契約したグリエル。メジャー1年目は36試合出場で、打率.262、3本塁打、15打点だったが、昨季は打率.299、18本塁打、75打点と本領を発揮。わずか2シーズン目でメジャーに適応した。
王者アストロズに欠かせない戦力となった男は、早い段階で活躍するために必要なものとして、「トレーニングだよ。ハードワークしかないんだ」と断言。さらに「あと、チームメートも大事だ。アレックスはスペイン語も話せるんだよ!」と話すと、隣のロッカーのアレックス・ブレグマン内野手に笑いかけた。
メジャーで道を切り開くには努力しかない――。グリエルは日本の打者に実にシンプルなアドバイスを送っていた。(Full-Count編集部)