西日本豪雨被災地へ空から支援 「赤十字飛行隊」熊本地震の経験生かす

西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県に支援物資を空輸した赤十字飛行隊熊本支隊の新永隆一支隊長(左から2人目)=岡山市の岡南飛行場

 今度は熊本から岡山の被災地へ。熊本地震の時に、ほぼ孤立状態にあった南阿蘇村の東海大阿蘇キャンパスにいち早く水や食料を空輸した民間ボランティア「赤十字飛行隊」が、西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県に熊本から水と食料を届けた。熊本地震の経験を生かして迅速な活動ができたという。

 赤十字飛行隊は、自家用機を所有する民間パイロットで組織する日本赤十字社直轄のボランティア団体。熊本など全国に37支隊あり、大規模災害時には対応可能な地域の隊員が自家用機で物資や人員の空輸、被災状況の空撮などを請け負う。

 2016年4月の熊本地震の際は、岡山支隊や長野支隊の隊員らが水やパン、バナナを現地調達してヘリなど2機で熊本空港まで運び、熊本支隊の誘導で南阿蘇村の東海大阿蘇キャンパスに空輸。阪神大震災や東日本大震災の時も、陸路が使えない被災地に食料や医薬品などを運んだ。

 西日本豪雨では、熊本支隊のメンバーが、熊本地震時に支援を受けた岡山支隊に物資提供を申し出て、天候が回復した9日早朝から準備を開始。事前に防災協定を結んでいた熊本市上下水道事業管理者から水500ミリリットル入りペットボトル480本、青果仲卸の藤本物産(熊本市)からバナナ72キロを無償提供してもらい、熊本空港から岡南飛行場(岡山市)まで届けた。

 熊本支隊は熊本地震後、防災士会県支部などとも防災協定を結び、連携を広げている。熊本支隊長を務める九建総合開発代表取締役の新永隆一さん(55)=熊本市=は「熊本地震の経験を踏まえて各団体と防災協定を結んでいたことが、迅速な支援物資の搬送につながった。民間ボランティアとのネットワークが広がれば、今後の災害にもっと生かせると思う」と話している。(浪床敬子)

(2018年7月24日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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