<全国高校野球熊本大会 記者座談会>東海大星翔、投打かみ合う

熊本工を破って35年ぶりの優勝を果たし、校歌を歌う東海大星翔の選手たち=リブワーク藤崎台(小野宏明)

 第100回全国高校野球選手権熊本大会は22日、東海大星翔が35年ぶり2度目の甲子園出場を決めて幕を閉じた。1日に開幕、雨の影響などで日程変更もあったが、61チーム(63校)が連日熱戦を繰り広げた。取材記者たちが、熊本の球児たちの夏を振り返った。(高校野球取材班)

 A 東海大星翔は2回戦で第2シードの九州学院に快勝して勢いに乗った。決勝では熊本工に競り勝ったね。

 B エース左腕の山下朝陽の力投が光った。全6試合で先発し、うち4試合で完投。直球を軸に変化球を織り交ぜながら計38回を投げて39奪三振は見事だった。

 C 打線も全6試合中、5試合で2桁安打をマーク。4番竹下翔梧は決勝での逆転弾を含む3本塁打を放つなど2年生ながら主砲ぶりを発揮したね。投打がうまくかみ合っていた。

 D 準優勝の熊本工は、昨夏まで2連覇の秀岳館に3回戦で圧勝するなど、打撃力が印象的だった。決勝で先発した左腕・林彪太郎や準決勝で満塁本塁打を放った内田雄大ら2年生が残り、今後に期待がかかる。

 C 最速145キロの有明の右腕・浅田将汰も2年生。来年も楽しみだ。

 A 大会前に混戦を予想する声が多かった通り、シード校が次々と姿を消したね。第1シードの文徳は試合巧者の必由館に、第2シードの九州学院は東海大星翔に敗れた。ともに2回戦からの登場で、初戦の難しさ、怖さを感じた。8強をノーシードの6校が占めた。

 C 公立高の奮闘も目立ち、5校が8強に勝ち上がった。球磨工が初めて4強入りして旋風を巻き起こした。

 D 来春閉校する多良木は毎試合、町民をはじめとした大応援団がスタンドから声援を送ったね。野球部が地域に愛され、人々をつなぐ存在であると感じた。

 B 逆転に次ぐ逆転の東稜-学園大付、延長十二回までもつれ込んだ開新-八代東、意地と意地がぶつかり合った国府-鎮西など、記憶に残る熱戦も多かった。

 D プロ野球のオールスター戦が14日にリブワーク藤崎台球場であった関係で、3回戦までのほとんどの試合が県営八代野球場と山鹿市民球場で行われた。

 C 序盤は雨にたたられ、調整が難しかったのでは。梅雨明けすると猛暑に悩まされた。試合中に足をつるなど、治療のための中断が相次ぎ、熱中症で救急車で搬送される観客も出た。

 B 県高野連が頻繁に球場スクリーンで水分補給を呼び掛けていただけに残念。来年以降は試合開始時刻を早めるなど、対策を検討するそうだ。

 A 熊本地震前は、藤崎台球場そばの三の丸広場でボールを使ってのウオーミングアップができたが、地震後は資材置き場となって使えなくなっている。選手のために球場周りの環境整備などにも期待したい。

 B 湧心館と小国が連合チームを組むなど、県内の高校球児の減少は深刻。それでも、決勝に詰め掛けた約6千人の観客の中にはユニホーム姿の野球少年の姿も多く見られた。野球を楽しんで、これからも続けてほしいね。

 D 今年は記念すべき第100回大会。東海大星翔には敗れたチームの分まで活躍してほしい。野仲義高監督の甲子園初采配も楽しみだ。

(2018年7月24日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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