ミャンマーのGDP・経済動向 ミャンマーと言えば、東南アジアの中でも経済成長が著しい国の一つです。アジアで言えば中国やインドが急速な経済成長を遂げている国として知られていますが、ミャンマーはこれらの国との結びつきも大きく、今後は新興国の経済を牽引する国としても注目されています。今回は経済成長と関わりがあるミャンマーのGDPや経済動向などを紹介していきます。

ミャンマーのGDP・経済動向

[ミャンマーの経済動向](

[1962年より50年近く軍事政権が支配していた](

ミャンマーは1962年から軍事政権だった歴史があります。軍事政権だったことで他の国から経済面での圧力を受けたこともあり、決してミャンマーの経済状況は安定していたと言えない状況でした。

1988年には民主化を求めるためのデモも起こっていますが、デモを起こした人は投獄する処遇を受けました。経済的に不安定でしたが、2011年より軍事政権から民主政権にチェンジしたことで経済の流れは大きく変わることになります。

[2011年より経済分野で規制緩和が始まる](

東南アジア最貧国と言われたミャンマーが2011年の経済規制緩和から劇的な変化を遂げることになります。ミャンマーの人口は6000万人で、インドシナ半島においてはベトナムに次ぐ多さです。タイとほとんど同じ人数で、豊富な労働力がもともとあります。

2011年の時点では経済制裁の影響が残っていたので二次産業は今ほど活発ではありませんでした。しかし、経済制裁が解除されてからは隣国の中国やインドの後を追う形で顕著な経済成長をしているのが特徴です。

[現在も高い経済成長中](

ミャンマーが高い経済成長を遂げているのは、資源や土壌が豊かなためです。特に天然ガスや鉱物、宝石などの天然資源は豊富で、資源の獲得や加工ビジネスなども拡大しています。また、稲作や畑に適した土壌があるのも経済を下支えしているファクターです。

人材に恵まれているため、人件費が安いのもミャンマーの成長につながっている理由です。人件費が安いと言われている中国よりも、人件費は安くなっています。ミャンマーは世界から注目されている国の一つです。

[ミャンマーのGDP](

[名目GDP519億ドル・一人当たりGDP832ドル(2011年)](

GDPは国内総生産を示す言葉で、民需と政府支出と貿易支出の総額です。ちなみに、名目GDPと実質GDPには二つの指標があります。GDPが大きいほど家計消費が活発であることを示し、経済が堅調なことを意味します。

2011年のミャンマーのGDPは832ドルで、国全体のGDPは519億ドルです。この頃に比べるとGDPは上がっており、ミャンマーは経済成長の真っ只中にいます。今後もGDPが堅調に伸びることが想定されています。

[GDPの内訳(農業・鉱工業・サービス業)](

ミャンマーは積極的な経済路線を打ち出した2011年から顕著な経済成長を見せているのが特徴です。特にGDPは右肩上がりになっていて、特に鉄鋼業やサービス業の分野において伸びています。

もともと資源が豊かにある国でしたが、以前は経済制裁により十分な経済活動ができていませんでした。経済制裁の解除により、経済の活発化が促されることになりました。

[おもな輸出品(天然ガス・豆類・縫製品・魚類)](

ミャンマーの経済成長を支えているのが輸出です。特に天然ガスや豆類、縫製品、魚類の輸出が多くなっています。とりわけ天然ガスにおいては経済に大きく関係している輸出品で、鉄鋼業の産業を下支えしています。経済成長にともない、輸出の範囲も広がっています。

[おもな輸入出品(原油・機械部品・卑金属・食用油)](

ミャンマーの輸入出品については、原油や機械部品、金属、食用油などです。これらが積極的に輸入されていますが、もともと資源国であるため、資源の輸入は少ない特徴があります。主要貿易相手国は輸出で見るとタイ、中国、インドネシア、日本などのアジア、輸入も同じアジアの国が中心になっています。輸出に比べると輸出の貿易総額の方がやや上回る水準です。

[ミャンマーの経済成長の要因](

[生産年齢人口の増加](

ミャンマーの経済成長を支えているのが、生産年齢人口の増加です。人口が多いことから労働力に恵まれており、日本のように高齢化が進んでいないので即戦力になる人材が多いことも経済成長に深くかかわっています。

人件費も安く抑えることができるので、海外のオフショアとしても注目されています。実際、コストが増える問題から中国の向上をミャンマーに移行させる動きも活発化しています。

[外国資本の増加](

ミャンマーの経済成長を支えているのが外国資本です。外国資本が増加することによって資金量が増えて経済を円滑に回すことができます。外国資本が増加した背景には経済の規制緩和がありますが、軍事国としての歩みがなければ、もともと先進国と対等に渡り合えるくらいの資源がある国です。外国資本も入りやすく、経済の好調さを高めています。

[個人所得の増加](

ミャンマーの経済が好調なことから、個人所得も増加しています。所得が増加することでモノがたくさん売れるようになり、経済はさらに良くなります。ちょうど日本のバブル期のような感じになっていますが、今後も個人所得は増えることが想定されています。中国が経済発展したようなポテンシャルも持っており、ミャンマーの今後の経済成長から目が離せません。

[まとめ](

いかがでしたか?ミャンマーは東南アジアの中でも、経済成長が著しい国として一目置かれています。経済の下支えになっているのは経済の規制緩和によるものですが、海外からのオフショアも進んでおり、しばらくは劇的な経済成長を遂げることが想定されます。GDPも急速に増えていることが好調な経済を裏付けています。

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